西日本政経懇話会

大牟田 494回  財政健全化計画に注目/土居教授、財政展望など語る

doioomuta.jpg西日本政経懇話会の1月例会が27日、大牟田市であり、土居丈朗・慶応大経済学部教授が「2015年の経済・財政展望~消費増税先送りで経済、財政はどうなる?」の演題で講演した。要旨は次の通り。

 安倍政権は消費税率10%引き上げ延期を決めた際、2020年度の財政健全化目標を堅持し、達成化するための計画を夏までに策定すると明言している。6月か8月か決めてないというが、この出来次第で9月の自民党総裁選に影響を与える。政治的にも財政的にも注目を集めそうだ。

 政府予算案を歳出構成比でみると、15年度は、社会保障費が32・7%とほぼ3分の1、国債費は4分の1を占める。いずれも年々増加し財政を圧迫している。

 今後、社会保障はどうなるのか。団塊世代が75歳以上になるのは25年あたり。今後10年間で費用は30兆円近く増える見通しだ。

 安倍政権が掲げる財政健全化とは、今年の政策的経費を今年の税収だけで賄うことができる「国と地方の基礎的財政収支の黒字化」だ。景気が良くなり税収増があったと試算しても、20年度でまだ赤字は11兆円残る。社会保障をカットするのか。消費税率を10%にしたうえで、さらに増税するのか。両者をミックスする可能性が高いと思うが、安倍政権の決断が問われている。 (永野稔一)

=2015/1/28西日本新聞=

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