西日本政経懇話会

大牟田 498回 北朝鮮の情勢と日朝交渉で講演 

平井久志大牟田.jpg

西日本政経懇話会の5月例会が19日、大牟田市のホテルであり、共同通信客員論説委員の平井久志氏が「日朝交渉の行方と北朝鮮の状況」をテーマに講演した=写真。要旨は次の通り。

 金正恩政権がスタートして3年半。死亡した父親の霊きゅう車に寄り添った軍、党のトップ7人のうち、1人を除いて実質的に失脚したり粛清されたりした。これは自分に挑戦する可能性がある者を切ったという、政権基盤を固める狙いが明確だった。

 だが今年に入り変化があった。自ら取り立てた側近を解任、粛清しており、方向性が見えなくなった。その理由も命令不服従とあいまいで、軍や官僚は自己保身を強めるだろう。すぐに崩壊する可能性は低いが、政権は不安定化している。

 日朝は昨年5月、拉致問題の再調査と、北朝鮮に対する制裁一部解除を合意した。だが、拉致問題の解決を定義しないままの見切り発車だった。

 対象者は、政府が認定し帰国してない横田めぐみさんら12人だけか、特定失踪者まで含めるのか分からないまま。合意から間もなく1年。横田さん夫婦をはじめ被害者家族は高齢化している。北朝鮮の事情も絡み合意は危機を迎えている。

 (永野稔一)

=2015/5/20西日本新聞=

これまでの記事一覧