西日本政経懇話会

大牟田 424回 国益優先のロシア政権  元NHKモスクワ支局長の小林氏

 西日本政経懇話会大牟田地区十月例会が十五日、大牟田市旭町のオームタガーデンホテルであり、ソ連崩壊などロシア報道で知られる元NHKモスクワ支局長の小林和男(作新学院大教授)が「メドベージェフ政権と日ロ関係」と題して講演、プーチン前大統領に続く現政権も国益を最優先に国政運営していると強調した。要旨は次の通り。

 プーチン前大統領は世界中で嫌われたが、国内では在任中、支持率が%を下回ったことはない。暮らしを良くしてほしいという国民の期待に応えたからだ。プーチン時代、実質収入は毎年十数%から%伸びた。プーチン前大統領が育てたメドベージェフ大統領はプーチン路線を継承する。

 ロシアは国益のために何でも利用し、国際情勢をうまく使う。二〇〇二年四月、プーチン前大統領はドイツ首相と会談し、借金の大幅削減に成功した。イラク戦争へ走るブッシュ米政権を利用し、不安定になる恐れがある石油・ガスの供給を約束したからだ。

 今年八月、グルジアで軍事行動を起こし、ロシアは世界中から非難を浴びた。これは将来のエネルギー戦略を考えた布石だろう。石油・天然ガス輸送計画でグルジアは扇の要の位置にある。

=2008/10/16西日本新聞=

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