西日本政経懇話会

久留米 449回 「通常国会も展望描けず」 日本大学法学部教授・岩井奉信氏

iwai_kurume.JPG 西日本政経懇話会の12月例会が8日、久留米市櫛原町であり、政治問題のコメンテーターなどを務める岩井奉信(ともあき)日本大学法学部教授が「ねじれ国会と波乱含みの政局」と題して講演した。要旨は次の通り。

 今、菅政権が言う社民党との連携は苦し紛れとしか言いようがない。鳩山内閣の外交政策はアジア重視だったが、菅内閣は前原誠司外相が就いたことで分かるようにタカ派的。社民党とやっていけるのかは霧の中だ。

 そもそも民主党には綱領がない。どういう国家を目指し、外交安保戦略を描くのか。よく言えば間口が広かったから総選挙でも支持を集めて勝てた。しかし外交基軸がないから尖閣問題でも中国の姿勢を読み違え、対応も裏目に出た。

 3日に閉会した臨時国会は試金石、予行演習だった。参院選で惨敗した民主党は部分連合戦略を目指したが全面的に失敗。公明党をターゲットに連携を模索もしたがだめだった。公明党にとっては来春の統一地方選が重要で、人気のない民主党と組むのはマイナスだ。すると、通常国会の先行きも見えてこない。

 解散してしまえばいいという声も上がるが、自民党も腹をくくれていない。300のうち230程度しか候補者がそろっていない。自民も民主も総選挙はやりたくない。民主党としては、その日暮らしで社民党と組みながら公明党の籠絡(ろうらく)を目指す。年内でどういうめどが立つかは、予算編成がポイントになるだろう。

 政治家は今日明日を乗り切ることに必死だ。見捨てるのは簡単だが、日本政治の基軸がどうあるべきか、有権者自身がアドバイスを与え、関与していくことが大事だ。

=2010/12/9 西日本新聞=

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