西日本政経懇話会

福岡 461回 「今、生き方を考えるとき」ノンフィクション作家・沢地久枝さん講演

sawatiyoshie_02.JPG 西日本政経懇話会の3月例会が24日、福岡市・天神の福岡国際ホールであり、ノンフィクション作家の澤地久枝さんが「『戦争の昭和』が示唆するもの」と題し講演。戦時中の国と軍部の動きを軸に、東日本大震災にも触れながら、「今、立ち止まり、深呼吸して、われわれの生き方や社会の在り方がこれでいいのか考えるときだ」と訴えた。要旨は次の通り。

 東日本大震災で起きた原発事故で、専門家の説明が分かりにくい。最悪の事態も含め、きちんと語るべきだ。戦時中、対米戦に踏み切るかどうか議論する際、物資の日米の差は明らかなのに、当局が示す数字が途中で変わり、太平洋戦争に突入した。国は本当のことを国民に伝えなければならない。

 日中戦争へ向けた軍部の暴走を前に、当時の政治家や各界代表はほとんど発言しなかった。命懸けでものを言うべき人がものを言わなかった。国民もそれぞれ自分で考えて判断できなかった。違う意見が許されない時代は怖い。愚かな戦争や、自然の猛威・大震災の教訓をどう生かすか。日本はどんな国になるか、確実な一歩へ向けて英知を集めたい。

=2011/03/25 西日本新聞=

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