西日本政経懇話会

久留米 461回 「米中にらみ攻めの年に」 渡部恒雄氏(東京財団政策研究事業ディレクター)

 西日本政経懇話会の1月例会が10日、久留米市のホテルであり、東京財団政策研究事業ディレクターの渡部恒雄氏が「2012年国際政治情勢を読む」と題して講演した。要旨は次の通り。

 日本では将来不安が叫ばれているが、世界も曲がり角を迎えている。経済は軌道に乗らず、政治は対立続き。世界がこの状況を「日本化」と呼ぶように、日本はこの問題に20年前から対応する課題先進国。日本にとって他国に先んじていることはプラス要素だ。

 今年、世界はリーダーが変わる。日本は米国と中国の間でどうバランスを取るかが重要だ。米国は安全保障の重要なパートナーだが最近元気がない。大統領選での議論を注視する必要がある。中国は経済発展がどこまで続くかの見極めが重要。習近平氏による指導体制となり1年目はおとなしいと思うが、軍や官僚組織が違う行動をとるなど波乱要素もある。

 その中で、日本は財政赤字は深刻だが、国際的な収支はまだまだ黒字。米中などの世界情勢を見ながら財政の立て直しを行えば、1年後には世界の優位な位置にいるかもしれない。ここ1、2年が勝負だが勝ち目はある。積極的に攻めて、よい1年にしたい。

=2012/1/11 西日本新聞=

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