西日本政経懇話会

久留米 466回 「政治の立て直しが急務」 政治ジャーナリスト・後藤謙次氏が講

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 西日本政経懇話会の6月例会が7日、久留米市であり、政治ジャーナリストの後藤謙次氏が「終盤国会と野田政権の行方」と題して講演した。要旨は次の通り。

 野田佳彦首相は社会保障と税の一体改革関連法案を今国会で成立させる、政治生命をかけると明言しているが、輿石東、小沢一郎両氏はそういう環境をつくろうとせず時間稼ぎに入っている。なぜか。小沢氏は無罪判決を受けたが控訴され、今解散されると刑事被告人の立場での選挙になる。力の源泉である「小沢チルドレン」も雲散霧消する。だから、解散につながる一体改革法案の採決を避けようとしている。
 解散のパターンは五つ。一つは郵政解散の「小泉純一郎型」。野田首相の心の中は小泉流かもしれない。二つ目は、野党の不信任案が与党からの造反で可決される「宮沢喜一型」。小沢氏は選挙を避けたいので、これはないと思う。
 三つ目は、解散できずに自ら退陣する「海部俊樹型」。自民党幹部が若い記者に「海部さんの終わりのころを勉強しておいた方がいい」と言ったという。自民党も、野田首相が一体改革をやり抜けるのか疑念を持ちつつ協議しているようだ。
 四つ目は、ずるずると任期切れまで行く「麻生太郎型」。「選挙恐怖症」の民主党議員たちが輿石氏を後押ししているのが実態で、結局こうなるとみる向きも多い。
 最後の道が「話し合い解散」だが、これには複雑な思惑が絡む。
 超円高で国民経済は疲弊しているのに国会では駆け引きばかりが続いている。「決められない」政治の立て直しが急務。それだけでも早期に解散するべきだと私は思う。

=2012/06/08 西日本新聞=

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