西日本政経懇話会

北九州466回 「世紀の「国家像」必要」 領土問題と日本外交/志方俊之氏が講演

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西日本政経懇話会の北九州7月例会が27日、小倉北区のステーションホテル小倉であり、前防衛相補佐官で帝京大教授の志方俊之氏(76)が「領土問題を考える~日本の外交力」と題して講演した。要旨は次の通り。


 わが国には四つの領土問題がある。北方四島と竹島はロシア、韓国が占領。1969年に石油が出るとされて以降、中国が領有権を主張する尖閣諸島も、中国軍が入れば取り返しが難しくなる。石原慎太郎東京都知事が買い取りに動くのはこのためだ。沖ノ鳥島は、中国が「岩」とし、日本の排他的経済水域(EEZ)を認めない。海底にメタンハイドレートなどの資源が眠っているからだ。

 ロシア、中国が持つ核兵器は政治ツール化し、外交力を左右する。日本は米国の「核の傘」に入るが、核をつくる技術も金も燃料もある。あえて持たない。核なき国の代表として、国連常任理事国になるべきだ。

 21世紀は世界に大きな変化が押し寄せる。「アラブの春」に象徴されるように、北朝鮮や中国はどう変容し、日本はどんな防衛力を持つべきか。食糧や資源は戦略資源となり、調達が難しくなる。
 こうした時代を生き抜くには、弱きを助けて尊敬される「道義国家」、先進技術力を誇る「超科学技術国家」、危機管理が届く「安全・安心国家」、サイバーテロ対応を含む「情報国家」―の四つを満たす国家像が必要だ。

=2012/7/28 西日本新聞=

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