西日本政経懇話会

大牟田 471回 尖閣問題、冷静に根気強く/PHP総研主任研究委員 前田宏子氏が講演

20130124oomuta-maeda-hiroko.JPG 西日本政経懇話会大牟田支部の1月例会が24日、大牟田市内のホテルであり、PHP総研主任研究委員の前田宏子氏(39)が「尖閣問題に日本はいかに対処すべきか」と題して講演した。要旨は次の通り。

 沖縄県・尖閣諸島の領有権を主張する中国の行動が過激になっているが、日本は冷静さを失ってはならない。中国の強硬姿勢の背景には国内事情が複雑に絡んでいることを踏まえる必要がある。著しい経済発展を遂げた中国では近年、国民のナショナリズムが高まり、指導者にはいろんな利益団体に目を配る調整力が求められており、権力闘争も激烈だ。こうした状況では外交姿勢も強硬にならざるを得ない。

 日本国内では尖閣諸島について「実効支配を強化すべきだ」という意見があるが、これをやれば中国の反撃はいっそう大きくなる恐れがある。尖閣問題は5~10年は続くだろう。日本政府は中国の対応に備えた危機管理システムをいち早く構築し、日米同盟の強化や日中首脳間のホットラインづくりなどを根気強く進めるべきだ。

 中国政府は、日本の企業や施設へのデモを一定程度容認することで、国内で拡大する格差への不満のはけ口にしている面がある。中国政府にとっての脅威は、実は中国の外ではなく、中国国内にあることを理解することが大切だ。


=2013/1/25 西日本新聞=

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