西日本政経懇話会

大牟田 475回 失敗から学んだ家康、適材適所好んだ信長/戦国武将に学ぶ経営戦略/静岡大名誉教授・小和田哲男氏が講演

20130508owada-tetsuo.jpg 西日本政経懇話会大牟田支部の5月例会が8日、大牟田市のオームタガーデンホテルであり、戦国時代史研究の第一人者でNHK大河ドラマの時代考証も務める静岡大名誉教授の小和田哲男氏(69)が「戦国武将に学ぶ経営戦略」と題して講演した。要旨は次の通り。

 徳川家康は常勝の武将ではない。何度も負けているが、彼がすごかったのは失敗を糧にすることを忘れなかった点だ。武田信玄の部隊とぶつかった「三方原(みかたがはら)の戦い」では800人の家臣を失った。家康はそのときのしかめっ面を小さな肖像画にし、いつもそばに置いていたといわれている。

 織田信長は適材適所の人事の天才。戦国時代、武士の評価は武功で決まったが、信長は武功以外でも家臣を評価した。最たるものが豊臣秀吉の抜てきだ。秀吉は小柄な男で戦は得意でなかったが、話術は優れていた。その長所をいち早く見抜いた信長は秀吉を、敵を味方にする交渉役として送り込み、戦に勝利した。

 優秀な部下の進言に耳を傾ける姿勢も、リーダーに不可欠な要素。黒田長政は福岡城に専用の部屋を設け、月に3回「異見会」と称して家臣の意見を聞く場を設けたとされている。

 優れた戦国武将の考え方は、会社や組織の運営に役立つことが多い。ぜひ参考にしていただきたい。


=2013/05/09 西日本新聞=

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