西日本政経懇話会

久留米476回 「新しい視点で日中交流を」/ジャーナリスト・莫邦富氏が講演

moh-banfu2013.5.29.jpg 西日本政経懇話会の5月例会が29日、久留米市であり、中国人ジャーナリストで作家の莫邦富(もうばんふ)氏が「対立越え新たな日中関係構築を~平和のための努力は放棄しない」と題して講演した。要旨は次の通り。

 激しい対立が続く日中関係は、ビルに例えられる。日中国交正常化から40年がたち、老朽化が進んでいる。修繕には、三つの「工事」が必要だ。①人的交流の強化②ソフト面での交流③平和的手段による紛争の解決―だ。

 中国で日本に対する厳しい見方がある中で、日本を観光や仕事で実際に訪問したことがある中国人は理性的であり、人的交流の重要性を物語る。ソフト面の交流では、中国側が、所得格差を改善する税収制度や環境保護を考えた都市開発などを日本から学ぶべきだ。

 現在の中国を見極めるには、新たな視点が必要だ。旧来の所得格差の実態は変化している。実際、豊かな農村と貧しい都市が出現している。中部や西部の農村でも、1人当たりの国内総生産(GDP)が高い地域がある。成長性のある地方都市を市場と捉え、もっと目を向けるべきだ。

 日本は少子高齢化で市場が縮小しており、中国は技術の向上が課題だ。日中関係にまだリスクはあるが、民間も力を合わせ相互の補完関係を築いていくべきだ。


=2013/05/30 西日本新聞=

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