西日本政経懇話会

北九州476回 「対話重視で被害者奪還を」/慶応大法学部専任講師・礒崎敦仁氏が講演

20130618isozaki-atsuhito.jpg 西日本政経懇話会の6月例会が18日、小倉北区のステーションホテル小倉であり、慶応大法学部専任講師の礒崎敦仁氏が「北朝鮮のいま、これから」と題して講演した。要旨は次の通り。

 日本は北朝鮮の孤立が深まっていると見るが、私は首をかしげる。この4年間、経済制裁を加える日本と北朝鮮の貿易額はゼロだが、中国は北朝鮮との貿易を増やし続け、12年は過去最高額になった。162カ国と国交もある。北朝鮮の孤立感は深まっていない。

 金正恩体制は、意外に盤石ではないかと考えている。金日成のカリスマ性を活用し、メディア戦略も巧み。さらに北朝鮮の人は体制に不満があったとしても、その体制の中でいかに生きていくかを考える。南北統一を望む韓国も両国の経済格差を考慮して今は様子見の状態で、中国も現状維持を望んでいる。

 日本の目的は拉致被害者の奪還だ。制裁はもっともだが、その結果、拉致被害者は戻ってきただろうか。対話が重要であり、安倍政権には目的と手段を混同せずに、奪還を目指してやっていただきたい。 


=2013/06/19 西日本新聞=

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