西日本政経懇話会

久留米477回  「どんな保障が必要か議論を」/東海大学教授・堀真奈美氏が講演

20130624hori-manami.jpg 西日本政経懇話会の6月例会が24日、久留米市であり、社会保障論が専門の堀真奈美東海大教授が「人口減少社会における社会保障の課題」と題して講演した。要旨は次の通り。

 人口が減少する中で、持続可能な社会保障制度に必要なのは、高齢者の乗るみこしを支える側の人を増やすことだ。子どもを増やすのは重要だが、中期的には解決にならない。ただ、子育て中の母親が働きやすい環境の中で働ければ、支える側にまわれる。その際、単に労働力の人数を増やすのではなく、生産性を高くすることも必要だ。

 地域住民の疾病、介護の重度化を予防することで、みこしに乗る高齢者が、支える側に与える負担を重くないようにすることも必要。また、70歳でも働ける人はいる。みこしを担ぐ側になる高齢者が多少でも増えれば、みこしに乗る人を減らし、下で支える人の負荷を減らすことにもなる。

 何が社会保障制度なのか、どんな社会的リスクへの保障が期待されるのか、国民的に議論しないといけない。現状のままでは限界がきている。

 久留米市は、医療資源が充実しているが、後期高齢者医療制度の医療費が全国平均より高い。病院で治療する以外の施策をもう少し充実することで、医療費の問題は多少なりとも改善できるのではないか。


=2013/06/25 西日本新聞=

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