西日本政経懇話会

久留米478回  対北朝鮮「敵地攻撃」は議論必要/政策研究大学院大・道下徳成准教授が講演

20130729mitishita-narushige.jpg 西日本政経懇話会の7月例会が29日、久留米市であり、安全保障が専門で政策研究大学院大の道下徳成准教授が「北朝鮮の核・ミサイル開発と日本の対応」と題して講演した要旨は次の通り。

 北朝鮮が2月に実施した核実験では小型化された核兵器が用いられた可能性が高く、ノドンミサイルも完成していることなどから、日本を核攻撃する能力を持っている可能性が、かなり高い。

 先日の軍事パレートで、原子力のマークが付いている(物体を胸に装着した)部隊が登場したが、これは核防護部隊で、中に防護スーツなどが入っているのではないか。意味のある能力を持った部隊かどうかは分からないが、「核兵器を持ち、それを使って戦争する準備もしている」というメッセージだ。

 日本は弾道ミサイル防衛システムの導入など軍事的対応を進めている。最近、敵地攻撃能力を保有すべきだという議論があるが、(ノドンなど)移動式ミサイルを攻撃するのは容易ではなく、「敵地攻撃能力さえ持てば問題が解決する」との考えは非常に短絡的だ。憲法問題も含めてよく考えて議論する必要がある。

 対北朝鮮の外交的対応では、拉致被害者の家族と親しい安倍晋三首相が手段を問わずに解決する方向に向かっていると思われる。参院選で自民党が勝ち、安倍政権の足場がかなり固まった状況を北朝鮮は当然見ている。安倍政権に対してどう働きかけをしてくるかが、これからの見どころだ。


=2013/07/30 西日本新聞=

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