西日本政経懇話会

久留米480回  「高ころび」の懸念も/経済政策の成果注視/共同通信・川上高志氏が政権展望

20131016kawakami-takashi.jpg 西日本政経懇話会の10月例会が16日、久留米市であり、共同通信ニュースセンター副センター長の川上高志氏が「安倍政権と内外の難題」と題して講演した。要旨は次の通り。

 安倍晋三首相の経済政策、アベノミクスで株価が上がって円安になり、東京五輪の招致も成功した。日本の将来に明るい兆しがみえてきている。

 今は高い内閣支持率を維持しているが、来年の4月あたりが一つの大きなポイントになる。

 首相は当面、経済政策を優先し、来年度予算が通った後、集団的自衛権行使の問題に手を付けたいと考えている。政策課題を明確に設定しており、政策の順番を間違わず経済政策で賃上げなどの成果が出てくれば、政権はしばらく順調にいく。

 ただし、消費税率が上がる来年4月の段階で経済が悪化して、「何とか集団的自衛権は手を付けたい」などと安全保障政策で自分の信念に深入りすると、政権は危険水域に入っていくだろう。

 支持率が高く、好調なときほど落とし穴があり、「高ころび」の懸念はいつでもある。この半年、経済政策の成果をよくみれば、政権の先行きを占えるのではないか。

 一方、野党は、首相が課題の設定を明確にしている以上、対抗の理念を立てやすいはずだ。首相が安全保障で積極的に外に出て行こうとするならば、野党は近隣諸国との関係改善を重視する穏健外交戦略を打ち出せるかもしれない。議論を深めて再編を図り、国民への選択肢をきちんと示すべきだ。


=2013/10/17 西日本新聞=

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