西日本政経懇話会

久留米483回  「憲法めぐる変化に懸念」/只野雅人氏が講演

20140116tadano-masahito.jpg 西日本政経懇話会の1月例会が16日、久留米市であり、一橋大大学院教授で憲法学が専門の只野雅人氏が「憲法と政治」の演題で講演した。要旨は次の通り。

 安倍晋三首相が憲法改正に熱心なこともあり、憲法をめぐる状況が大きく変わってきた。最近の動きをみると、憲法の理念や精神から離れるような解釈の変更や法律の制定がなされるのではないか、気掛かりだ。

 憲法9条の解釈見直しは東アジア情勢が不安定な時期だからこそ、なし崩し的な変更ではなく、実際の中身がどうなるか目を向ける必要がある。成立した特定秘密保護法も、憲法の趣旨からみて問題がないわけでは決してなく、本来、公にする情報が表に出てこなくなることを心配している。

 憲法改正を考える前に、投票価値の不平等問題では憲法違反の状態を正す必要がある。裁判所の違憲判断が相次ぐ極めて異例な状態の中、重要な政策決定が行われているのが現在の国会だからだ。政治の場で女性の進出が遅れているなど、憲法の理念が生かされていない部分も随分ある。


=2014/01/17 西日本新聞=

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