西日本政経懇話会

大牟田 483回  「集団的自衛権の公使 憲法解釈変更は危険」/首都大・木村准教授が講演

20140218kimura-souta.JPG 西日本政経懇話会の2月例会が18日、大牟田市のホテルであり、首都大学東京准教授の木村草太氏(33)が「日本国憲法の三つの顔」と題して講演した。要旨は次の通り。


 日本国憲法には三つの顔がある。公権力の使い方のルールを定めた管理規約であり、日本の基本姿勢を外国に示すメッセージでもある。さらに対米敗戦の歴史、物語を示す顔も持つ。

 安倍晋三首相が集団的自衛権の行使を憲法解釈の変更で可能にしようとしているが、かなり危険なことだと思っている。密接な関係にある同盟国などが武力攻撃を受けた場合、自国が攻撃を受けていなくても、実力で阻止できるというのが集団的自衛権だが、日本国憲法には根拠となる規定はない。したがって、政府は集団的自衛権の行使は認められないとの見解を繰り返し示してきた。

 安倍首相が集団的自衛権の行使を容認する考えなら、憲法を部分改正して根拠となる規定を定めるべきだ。憲法の解釈変更で行使すれば司法が違憲判決を出すのは避けられないし、被害が出れば、国家は賠償責任を負うことになる。

 外国政府が自国民を虐殺したり、海賊が公海上などで民間の船を襲ったりする事態が起きたとき、日本はどうするのか、従来の自衛権では説明できないケースが起きている。(戦争放棄と戦力の不保持をうたった)憲法9条がどこまで許容しているのか。視野を広げ、問題点を整理した丁寧な議論が必要だ。 

=2014/02/19 西日本新聞=

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