西日本政経懇話会

筑豊 488回 「ロシアと対話できるのは日本」/元外交官・東郷和彦氏が講演

20140415tougoukazuhiko.jpg 西日本政経懇話会4月例会が15日、飯塚市のパドドゥ・ル・コトブキであり、元外交官で京都産業大・世界問題研究所長の東郷和彦氏が「安倍内閣と日本の外交課題」と題して講演した。要旨は次の通り。


 第2次安倍晋三政権発足後1年の外交課題は尖閣問題一点だった。尖閣諸島周辺には中国当局船が侵入し偶発的衝突の危険がある。対策は抑止力保有と外交。首相が「対話のドアは常に開いている」と言い続けたのはよかった。だが昨年末の首相の靖国神社参拝では米国さえ「失望した」と表明した。首相は米国の国益を理解していない。米国は、国力を強める中国に対応するため、中国を刺激しないよう日本に求めていた。

 ウクライナ問題は、中国が台頭する国際情勢の中、どう決着させるかが問われる。西欧が圧力をかけるとロシアは中国に接近する。イランも含めた3国の新枢軸ができれば悪夢だ。中国は屈辱の歴史を晴らし、新中華をつくると意気込む。西欧と中国の文明論が衝突しつつある。日本とロシアはこの対立の枠外にいる。プーチン大統領と安倍首相の接近は歴史の必然だ。ロシアと一番対話できるのは日本だと自負を持つべきだ。


=2014/04/15 西日本新聞=

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