西日本政経懇話会

筑豊 490回 「TPPの農業への影響は小さい」/叶芳和氏が講演

20140626kanou-yoshikazu.jpg 西日本政経懇話会6月例会が26日、飯塚市のパドドゥ・ル・コトブキであり、日本経済大学大学院教授の叶芳和氏(日本経済)が「TPPの問題点と日本の対応」と題して講演した。要旨は次の通り。


 日本が何のために環太平洋連携協定(TPP)に参加するのか分からない。
 政府は最初「関税がなくなれば輸出が増える」と言っていた。だが日本の製品は高くても品質が良く安全だから売れる。関税がなくなれば輸出が伸びるというわけではない。「アジアの活力を取り込む」とも説明していたが、日本は既にアジアに食い込んでいる。参加理由がころころと変わるのは、はっきりした利点がないからだ。

 今も言われている参加理由は「TPPをてこに農業改革をする」だが、実現しないだろう。日本の農産物重要5項目のうちコメ、麦、砂糖は聖域として守られる。牛肉関税は現在の38.5%から20%に引き下げると言われているが、年1%ずつ18年かけて下げるようで、影響は小さい。

 TPP交渉は関係国が7月上旬の大筋合意を目指している。だが既に合意内容は決まっていて、反対勢力を説得するために、政府が頑張っている姿を見せているだけかもしれない。

=2014/06/27 西日本新聞=

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