西日本政経懇話会

北九州493回 課題山積の安倍政権/中野晃一氏が講演

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 西日本政経懇話会の12月例会が小倉北区のステーションホテル小倉であり、上

智大国際教養学部教授の中野晃一氏が「世界の中の日本~安倍政権の2014年の

総括と2015年の展望」の演題で講演した。要旨は次の通り。


 冷戦終結後、各国で貧富の差が広がった。国内でも中間層はやせ細り、貧困層が

増えた。安倍政権は対応を迫られている。

 だが目玉の経済政策「アベノミクス」はうまくいってない。安倍晋三首相は「雇

用は増え、賃金も上がった」と強調する。確かに非正規雇用は増えたが、正規雇用

はむしろ減った。賃金も名目賃金は上がったが、実質賃金は下がっている。

 「女性の雇用」も、5人の大臣登用が話題となっただけで実態は伴っていない。

海外では、選挙で候補者の一定比率を女性に割り当てる「クオータ制」が普及して

いる。日本も導入し、まずは時間をかけて女性政治家を増やすべきだ。

 「外交・安全保障」も成果は出ていない。安倍首相は既に約50カ国を外遊した

が、隣国の韓国、中国は後回しだった。昨年12月の安倍首相の靖国参拝には、米

国ですら「失望した」とのコメントを出した。日本にとって重要な3国との友好関

係が築けていない。


=2014/12/20 西日本新聞=

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