『踏絵を踏んだキリシタン』  安高啓明 著  (吉川弘文館・1944円)

『踏絵を踏んだキリシタン』  安高啓明 著  (吉川弘文館・1944円)
『踏絵を踏んだキリシタン』  安高啓明 著  (吉川弘文館・1944円)
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 世界文化遺産登録が決まり、注目を集める「潜伏キリシタン」。その摘発のため江戸幕府が行ったのが踏絵(ふみえ)だが、本書に描かれた実態は「厳しい弾圧」というイメージとは違う。藩によって対応はバラバラ。踏絵には当初、実際に信仰の対象となった物を使っていたが、17世紀後半から仏教徒が形をまねて作った物が導入され、信者は踏みやすくなる。年中行事化し露店まで出るようになった。踏絵は「キリシタンを捜索する手段」としては機能しなくなり、「潜伏」を可能にした要因の一つとなる。著者は熊本大准教授。

=2018/07/14付 西日本新聞朝刊=

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