『評伝 横井小楠』  小島英記 著  (藤原書店・3024円)

 勝海舟はかつて、「おれは今までに天下で恐ろしいものを二人見た」と述べて、西郷隆盛と共に熊本出身の横井小楠(1809~69)の名を挙げ、その世界的視野や構想力をたたえた。著者によると、明治新政府の基本政策を示した五箇条の御誓文も、小楠の思想が基になっているという。本書は、幕末維新期に大きな影響力を持った小楠の本格的評伝。5年前に『小説 横井小楠』を著した著者は、本書で小楠を、「公共の思想」を唱え、民主・平和国家としての日本像をいち早く示した人物として描き出している。著者は福岡県八女市生まれの作家。

=2018/11/24付 西日本新聞朝刊=

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