『文化の枢軸』  清水雅大 著  (九州大学出版会・4320円)

『文化の枢軸』  清水雅大 著  (九州大学出版会・4320円)
『文化の枢軸』  清水雅大 著  (九州大学出版会・4320円)
写真を見る

 1938年、日本とナチス・ドイツが締結した日独文化協定。これに基づく両国の「文化協力」の実態を探った。ドイツはユダヤ人排斥に象徴される人種主義を日本にも強要し、当初は米国との関係を悪化させたくなかった日本は対応に苦慮した。対米開戦後は、精神的な共同関係を強調する言説が両国関係を覆うようになるが、日本では、ドイツ音楽であるベートーベンの曲が「敵性」と見なされて排除された。著者は、日独同盟は矛盾に満ちた「運命共同体」だったと結論づける。著者は83年、福岡県生まれの日本学術振興会特別研究員(PD)。

=2019/02/16付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]