市川森一さんが描いた故郷・諫早 「親戚たち」を映画化 脚本は妹愉実子さん 来年春以降に公開

「市川森一ドラマの魅力を若い人にも知ってもらいたい」と語る村岡克彦さんと市川美保子さん(右)
「市川森一ドラマの魅力を若い人にも知ってもらいたい」と語る村岡克彦さんと市川美保子さん(右)
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 諫早市出身の脚本家、故市川森一さんが故郷を舞台に描いたテレビドラマ「親戚たち」(1985年、フジテレビ系放送)が映画化されることになった。脚本を妹で台本作家の市川愉実子さん(73)、制作総指揮を諫早高OBの映画プロデューサー村岡克彦さん(54)=福岡市=が担当。スクリーンでも諫早が舞台になり、今秋の撮影と2019年春以降の全国公開を目指す。

 ドラマ「親戚たち」は全13話。同市出身の役所広司さんが演じる主人公“ふうけもんの雲太郎”が古里に舞い戻り、親戚たちが分割相続した土地の売買を巡って騒動を起こすストーリー。諫早湾の干潟や本明川、眼鏡橋などがロケ地になり、登場人物も諫早弁で話すなど「諫早が大好きだった」(愉実子さん)森一さんの思いにあふれた作品だ。放送をきっかけに本明川に「飛び石」が復元され、多くの市民がロケの思い出を語るなど、「親戚たち」は今も諫早に足跡を残す。

 映画化は昨年秋、村岡さんが知人を通じて森一さんの妻美保子さん(69)と知り合ったのがきっかけ。12月に諫早市であった森一さんの七回忌で愉実子さんも交えて話が進んだ。

 村岡さんは放送当時、大学進学で諫早を離れており、画面に映し出される故郷の風景を食い入るように見たという。「故郷を出た人、残った人が織りなすドラマは現代にも通じる。全ての人が自分に置き換えて見てもらえる映画にしたい」。村岡さんと美保子さんは1月27日にあった諫早市芸術文化連盟の会合に出席、協力を呼びかけた。

 映画は福岡市の映像会社「ビー・ファクトリー」が制作。監督は「池島譚歌(たんか)」などを手掛けた荻野欣士郎さんが務める。愉実子さんは「兄は『作品には必ず新たな発見がなければならない』と語っていた。今回はどんな発見を盛り込むか考えながら脚本を書きたい」と話す。

=2018/02/07付 西日本新聞朝刊=

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