映画記事保存 松永文庫 お手伝い 市民有志がスクラップ 「世界で一つの事典に」

新聞記事のスクラップ作業を進める「松永文庫サポーターくらぶ」のボランティア=1日、門司区
新聞記事のスクラップ作業を進める「松永文庫サポーターくらぶ」のボランティア=1日、門司区
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 北九州市立映画資料室「松永文庫」(門司区)の松永武室長(83)が半世紀にわたって続ける映画や芸能関係の新聞記事のスクラップを、ボランティアの市民たちが本格的に手伝い始めた。収蔵資料とするため、松永室長が1人で作業をしていたが、2003年以降は増加する寄贈資料の整理に忙しく停滞気味に。「積み上げていけば世界で一つの映画芸能事典になる」。スクラップ作りに懸ける熱い思いに有志が応えた。

 松永文庫は1997年、松永室長が収集した映画ポスターやパンフレットなどを自宅で公開し誕生した。2009年、全資料を北九州市に寄贈。13年に現在の旧大連航路上屋に移転した。関連記事のスクラップは1965年ごろ始めた。

 松永室長は西日本新聞を含む5紙を購読。現在は思うように作業が進まず、切り抜いただけの記事や、必要な記事に印を付けただけの紙面が、70箱以上の段ボール箱に眠っている。

 手伝うのは、文庫での映画上映会などを補助する30人超のボランティアグループ「松永文庫サポーターくらぶ」。これまでは毎月1回の会合の際、少しずつ手伝ってきた。4月からは週3~4回集まって集中的に進めており、映画監督や女優のインタビューなど、切り抜かれた記事に日付を加えるなどしている。今後は「監督」「俳優」「歌手」「ジャニーズ」など指定されたジャンルごとに分類し、スクラップブックに貼る予定だ。

 現在の作業場は改修工事中の「関門海峡ミュージアム」(海峡ドラマシップ)内の1室。今月1日午後は3人が集い、カッターやのりを手に黙々と作業した。同くらぶの木戸聖子事務局長は「宝物を作っている気持ち。記事の大きさで当時の関心の度合いがうかがえて面白い」と話す。

 松永室長は「記事は時間がたてば資料になる。文化関係の研究者にも役立ててもらえるはず」と強調。ミュージアムは工事の都合で6月末ごろまでしか使えないため、文庫近くで継続的に作業場として使用できる場所を探している。

=2018/06/08付 西日本新聞朝刊=

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