藤井フミヤ、レコード会社横断のベストアルバム ファンが選んだ100曲を収録

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 福岡県久留米市出身のミュージシャン、藤井フミヤさん。今年はチェッカーズとしてデビューして35周年、ソロは25周年と節目の年になっています。7月には10年ぶりのソロベストアルバムをリリース、9月からは記念のツアーも。脂が乗っていると自認するボーカリストにその秘密を聞きました。

 -チェッカーズからは35年。平成も来年には終わりデビューは二昔前になりますね。

 ★フミヤ 昭和という時代がすごく遠くに感じますね。デビューしたころはベストテンとかトップテンとかという歌番組をリビングに1台しかない四角いテレビで家族みんなで見ていましたけどね。当時は歌謡曲というものが中心にあったけど、今はポップス。歌謡曲というものは今はAKBやジャニーズのような団体で歌って踊っているものぐらいでしょうか。男性のソロはまずいない。今のバンドの子たちがやっている曲もロックか、といえばちょっと違う。いわゆるJポップというか、僕らが洋楽で聴いていたようなロックではない。基本若い人はハッピーエンドが好きだったりしますからね。だったら詞が分かる方がいい。

 -そういう流れの中で、フミヤさんはどういう音楽を作ってきたのですか。

 ★フミヤ いろんなことをやってきました。ロックというより大きいくくりでポップス。すごくスタンダードといえばスタンダードで、今やっている曲も10年前の曲も20年前の曲もあんまり古いとか新しいとか関係ないです。実際今度のベストを聴いてもらって、新しいとか古いとかなかなか分からないものもあると思います。先取りしていたような曲もあって「これを今出したら売れるんじゃない?」という曲もあったりする。ところが、チェッカーズの曲は聴くと懐メロなんですよ。なぜかは分からない。不思議ですね。

 -アルバムはファンが選ぶ100曲です。

 ★フミヤ 自分が考えていたリストと若干違いますが、作品の良しあしは聴き手が決めるものなので、必ずしも一致はしない。最終的には聴く人がどう感じたかが一番大事です。

 -アルバムはレコード会社を横断したものになっています。

 ★フミヤ 今回面白かったのは、トランプみたいにシャッフルして、ポニーキャニオンとソニーに分けたことです。原盤がどちらだ、ということで決めたのではありません。だからキャニオンが発売する方にもソニーの曲が入っているし、逆もある。月額いくらか払ったら何千曲も聴くことができる時代、レコード会社が昔みたいに「この楽曲はうちのものだから」といういがみ合いはなくなっています。

 このアルバムにはソフトバンクホークスの「勝利の空へ」や伊勢神宮の「鎮守の里」、ダンスチューンもあれば、ロックも淡いラブソングも入っています。藤井フミヤというボーカリストの幅の広いポップス性を聴いてほしいですね。

 -記念のツアーは?

 ★フミヤ 弟(尚之)も35周年になるので、「おまえも来い」と。弟が入るとチェッカーズもできるし、(尚之と2人のユニット)F‐BLOODもできるので、ソロと交ぜて三つ。35周年分のお祭りですね。

 -これからどんな活動を?

 ★フミヤ もうこの年齢なので、そんな大きな夢は見ないというか、普通に音楽を作って普通に歌っていくというのが一番ですね。この年になったらやっぱり健康しかないですね。健康だったら何でもできるので。不摂生じゃないので、声は若い頃より出ているくらいです。ここ数年九響さんなどフルオーケストラと共演させてもらったりしているんですが、合わせるのが難しいですね。おかげでオケに負けない声の出し方というのも身に付いて、ギター1本からオーケストラまで対応できるボーカリストとして成長することができました。

 故郷の福岡に関しては、多少の郷土貢献をできればと思っています。これまでノスタルジックなものや青春時代の歌となると必ず福岡の思い出がベースにありましたしね。

 ▼ふじい・ふみや 1962年7月11日生まれ。83年、「ギザギザハートの子守唄」で尚之ら7人組のチェッカーズのリードボーカルとしてデビュー。92年にチェッカーズは解散し、93年に「TRUE LOVE」を出してソロ活動開始。35周年記念ツアーは10月7日に熊本市民会館、同8日に福岡サンパレス。キョードー西日本=092(714)0159。

=2018/08/18付 西日本新聞朝刊=

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