激動の3年間終え・・・ 4年目の誓い それぞれの夢へ

劇場前で笑顔でポーズをとる(左から)若田部遥、穴井千尋、山本茉央、坂口理子(撮影・古賀英毅)
劇場前で笑顔でポーズをとる(左から)若田部遥、穴井千尋、山本茉央、坂口理子(撮影・古賀英毅)
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 新年あけましておめでとうございます。西スポ恒例となったお正月のHKT48。今年は1期生の穴井千尋(18)と若田部遥(16)、2期生の坂口理子(20)、ドラフト生の山本茉央(18)の4人の登場です。2011年秋にデビューし、“ホップ”、“ステップ”、と順調に成長、2014年を紅白歌合戦で締めくくった少女たち。結成直後の“助走”からは想像のつかないほど“ジャンプ”したうま年を経て、ひつじ年ではどんな活躍をしてくれるのか。激動の3年間を振り返りながら、衝撃の「未来」についても話は広がりました。 (聞き手、構成・古川泰裕)

 ●新春特大号

 2014年の躍進の始まりとなったのが九州7県ツアー。中でも大きな影響をもたらしたのが、初日の大分公演で実行された、チームHの解体とチームK4の結成-「クラス替え」だった。

 穴井「チームがHしかないときは、1期生しかいないから、みんながみんなに頼っちゃう、みたいなところがあって…。良い意味でも悪い意味でも、仲が良すぎっていうのもありました。K4ができてからは、それぞれキャプテンと副キャプテンができて、2期、3期もHに入ってきて。ライブも全員で回ることがほとんどだったので、個人個人が『どこのポジションにいても、頑張ってやらなきゃ』っていう意識が強くなったと思う。リハーサルに出られないメンバーの振り付けは2期生や3期生が覚えてくれて、教えてもらって話すようになったし、全体として絆が強くなった」

 穴井、若田部の同期・宮脇咲良は、総選挙での躍進を経て、AKB本体のセンターにまで躍り出た。

 穴井「HKTのメンバーがAKBのセンターを張ってる、って考えたら、光栄だなって思います。今まではさっしー(指原莉乃)だけだったけど、そこに1期生が入って、HKTの名も上がったんじゃないかと思う」

 今年2月には5thシングル発売を控え、全国ツアーも3月まで続く。

 穴井「総選挙でHKTのメンバーがたくさんランクインできたのも、全国ツアーでいろんなところに行かせてもらって、少しずついろんな県の方に『HKTのライブ面白いよ』って来ていただいて、そこから個人のメンバーに興味もってもらったのが大きいと思う。15年も…15年に終わるかな、全国ツアー(笑)」

 坂口「まだやってるかも。ニューヨークとか(笑)」

 穴井「海外にも行って、全国を回って。総選挙があるなら、HKTのメンバーが、もっとたくさんランクインできるようにね。ライブでも、歌がうまいメンバーが歌う曲を中心にやったり、ダンスが得意な子がダンスナンバーをやったりして、個性を見つけられたら、HKTとしても上に行けるんじゃないかな、と思います」

 今年も激動の日々になることが間違いなさそうなHKTだが、活動を開始した11年11月は、坂口と山本は、普通の学生だった。

 坂口「もともと1期生さんのオーディションの時に『そうなんだ、やるんだ』と、軽い感じで思ってたんですけど…。実際に活動してるのを見て、楽しそうだな、やってみたいなって、興味を持ち始めて。2期生のオーディションがあるって知ったのは高校3年生の夏で、進学する予定だったので、迷ってたんですけど、お姉ちゃんに『どうせ落ちるなら、やってみなよ』って言われて」

 山本「3年前は、HKTのことはあんまり知らなくて…。たまに駅のポスターとかで見て、『HKTとかあるんだ』って。普通に進学のこととか考えてた」

 HKTのメンバーとして活動することなど、想像もしていなかった3年前の2人。同じ頃、華々しくデビューしたはずの1期生は、先の見えない日々の中で、苦闘を続けていた。

 穴井「(3年後)HKT続いてるのかな、と思ってた時期もありました。正直」

 若田部「イベントと劇場を行ったり来たりしてて、『あれ、どうやって頑張ったらいいんだろう?』ってずっと思ってた」

 穴井「ひたすら同じことしかしてなかったから…。もう一生、これだけ続けていくのかなって思ってた」

 だが、12年6月にAKB48から指原が、同年8月に多田愛佳が加入。少しずつ注目を浴びるようになると、バラエティー番組などでもHKTのメンバーが頭角を現し始めた。2年目にはCDデビューを果たし、日本武道館で初の単独コンサートも経験。その年の総選挙では指原が1位を獲得、HKT48の存在を一気に全国に知らしめた。十分すぎるほどの助走は、大躍進の3年目へとつながっていった。

 穴井「ずっと公演してた1年目から、2年目はCDデビュー、3年目はライブがいっぱい始まって…」

 坂口「長いですね、ツアー。だって、九州7県ツアーが最初ですよね」

 穴井「でも2014年なんだよね、始まったのは。もっと前からやってるような気がする」

 間断なく続くコンサートツアー。グループとして積んだ経験が、メンバーを少しずつ成長させた。

 若田部「ツアーは生ものというか、アクシデントとかいっぱいあるので、自分たちで考えて、臨機応変に動けるようになりました。『あの子がそこに行くなら、私はこっちへ行こう』みたいな」

 坂口「視野が広くなりましたね。大人になった(笑)」

 若田部「高校生になっちゃった。入ったとき中学1年生ですよ。当時受験生だった、なつ(松岡菜摘)と、はるっぴ(兒玉遥)と(今田)美奈を見てて『受験大変そう』と思ってたら、あっという間に来た(笑)」

 デビュー当初、「元ホークス投手・若田部健一の娘」として注目を集めていた若田部。注目のされ方に違和感をぬぐえずにいた少女も、意識を変えていった。

 若田部「(生まれを)もうちょっと、うまく生かせてたらなーと思うんですけど(笑)。なんか違うんですよ。親のこと言われるのは嫌じゃないし、うれしいけど…。『お父さんとキャッチボールしてたの?』って。違う、そういうことじゃないんだって(笑)。純粋にホークスは好きだし、野球の話も嫌いじゃないけど、『なんか違う』って思ってて。でも、ホークス戦のリポーターの仕事とかいただけるようになってから、ちゃんと試合のこととか話していただけるようになって。自分で勉強もして、大人になったなーと思います」

 デビュー当初は、後列の一番端っこにいた2期生の坂口。地道な努力が、総選挙で花開いた。

 坂口「やっぱり総選挙(60位にランクイン)が大きかったんじゃないかと思います。この前、まだ研究生の時(14年2月)に発売された握手券を使う握手会があったんですけど、人が本っ当に来なくて。(研究生から)昇格する前と後と、総選挙の前と後で、全然違うなって思いました」

 山本にとっては、何もかもが初体験の連続。博多の不思議娘は、成長の真っただ中にいる。

 山本「茉央は、デビューが九州7県ツアーの鹿児島公演で、全然踊れなかったころなんですけど…。出られる曲も増えて、少しは成長できたのかなって思います」

 名実ともに、トップアイドルの座に躍り出た彼女たちが、目標にするもの、将来の夢。節目の3年目を終えた今、あらためてたずねてみた。

 穴井「今年は、もっとアクティブに行きたいなと(笑)。特技をひとつ見つけたいです。まだ決まってないんですけど」

 若田部「ギターは?」

 穴井「弾けない方のキャラになっちゃったから、もう諦める(笑)。今まではバレエって言ってたけど、別にずばぬけてうまいってワケじゃないから、自信持って『これだ』っていうのを勉強したいなって思います」

 -将来の夢は?

 穴井「モデルとか女優とか思ってたんですけど、最終的にこうなりたいというのは、予定では、30歳くらいに自分でお店を経営したいなって思ってます」

 3人「してそう」

 坂口「そして高そう」

 穴井「洋服とかデザインして、お店できたらな、って。大学でいちおう経営を勉強してるから、3、4年とかで本格的に勉強できたら」

 -若ちゃんは

 若田部「親が野球選手だっていうのを、誇りに思っていいと思うようになって、仕事をたくさんいただけて。出会いもあったし、プロのアナウンサーさんと話したりして。今まではラジオのパーソナリティーになりたいとかボヤッとした夢だったんですけど、この1年で、スポーツリポーターとか、キャスターになりたいと思うようになりました。今の活動は、HKTだったら自分しかできないと思うし、まったく別の分野にもHKTをアピールしていきたいし、自分の経験として、ちゃんと勉強して積み重ねていきたいです。去年まではすごい選抜にこだわってたけど、そこだけがすべてじゃないって思う。若田部遥っていう成功例になりたい。パイオニアになりたいです!!」

 -茉央ちゃんはどうだろう

 山本「茉央はまだ1年しかたってないから、もっとたくさんのことを経験して、これからしたいことを見つけたいです。まだ夢っていう夢がないので、見つけたいと思います」

 坂口「若ちゃんと一緒で、選抜にこだわらなくなったっていうのが、大きな変化だなと思いますね。ファンのみなさんは『選抜のりこぴを見たい』って言ってくださるし、やっぱり選抜メンバーが歌番組に出たり、CMに出たりいっぱいチャンスがあるんですけど、そうじゃない仕事は全部自分がやる、みたいな気持ちでいるのが重要なんじゃないかなと思うので、向上心を保ち続けたいと思います。将来は、福岡のテレビにいっぱい出たいです。人と話すことが好きで、ロケとか、取材するのがすごく好きなので、リポーターさんとか挑戦できたらと思いますね。そのために、HKTの活動がすごい重要だと思うので、二十歳ですけど(笑)、HKTにいられる限りはずっといて、地元で活躍したいですね。HKTが好きだし、地元が好きだし」


 ◆山本茉央(やまもと・まお)1996年9月18日生まれの18歳。福岡県出身。チームH。2013年11月の「AKB48グループドラフト会議」で、チームHから1巡目で指名され、HKTに加入。ほぼ毎日、練習場で汗を流す努力家。

 ◆坂口理子(さかぐち・りこ)1994年7月26日生まれの20歳。福岡県出身。チームH。優れたパフォーマンスと、細やかな気配りでグループに安心感を与える、自称お色気担当。2014年のAKB48選抜総選挙で60位。

 ◆穴井千尋(あない・ちひろ)1996年1月27日生まれの18歳。福岡県出身。チームHキャプテン。点呼の際、自分を数え忘れて焦るなど抜けた一面もあるが、メンバーの信頼厚い精神的支柱。2014年のAKB48選抜総選挙で39位。

 ◆若田部遥(わかたべ・はるか)1998年9月26日生まれの16歳。福岡県出身。チームH。昨季、某テレビ局でホークス戦のリポートを担当。彼女が出演した日はホークスがほぼすべて勝利したことから、「勝利の女神」と呼ばれた。

=2015/01/01付 西日本スポーツ=

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