若田部遥のいじらしい「強がり」 記者が見た5年

 記者と若田部遥との初対面は、2012年の年末。毎年元日に発行する特別紙面のための取材だった。「元タカ番の先輩記者が幼い頃の彼女に会ったことがある」という話をしたところ「私、そういう人いっぱいいるんですよ」と屈託ない答えが返ってきた。表現はストレートだが、悪意はみじんも感じない。第一印象は「裏表のない、まじめな女の子」だった。

 何度か取材を重ねるうち、涙もろく、弱いところを見せるのが苦手だと知った。昨年6月の西鉄ホール。AKB48選抜総選挙の速報発表に臨んだ彼女は、スタッフに「散ってきます」と言い残し、舞台に上がった。結果は48位。感情が爆発し、ステージで泣き崩れた彼女の「強がり」が、とてもいじらしかった。一部で「オタク受けしない」と評されたアイドル・若田部遥の「かわいらしさ」。間違いなくファンに届いていたと思う。西鉄ホールに響く盛大な「若ちゃん」コールが、何よりの証しだった。

=2017/01/20付 西日本スポーツ=

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