咲良3位「さっしーごめんなさい」 女王の旗引き継げず… HKT48昨年超え19人ランクイン

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●AKB48第10回世界選抜総選挙

 AKB48グループの「第10回世界選抜総選挙」開票イベントが16日、名古屋市のナゴヤドームで開票され、HKT48は宮脇咲良が3位。自身最後と決めた総選挙で有終の美は飾れなかったが、博多のエースとして堂々たる戦いぶりを見せた。また現センター・矢吹奈子と田中美久は、それぞれ9位と10位でそろって初の選抜入り。初代センター・田島芽瑠も自己最高26位でフィニッシュした。昨年圏外だった4期生の小田彩加が50位にジャンプアップし、速報圏外だった松岡はなは66位。1期生の下野由貴も7度目の総選挙で85位に初ランクインしたほか、栗原紗英が96位、坂本愛玲菜は87位、運上弘菜も84位と初の圏内に滑り込んだ。節目の第10回に100位まで枠を広げた大舞台で、昨年の16人を上回る19人がランクインした。 (古川泰裕)

 「第3位は-」。司会・徳光和夫氏の声が響き渡り、ナゴヤドームが緊張に包まれた。

 「-HKT48、宮脇咲良!」

 博多のエースは昨年から約6万票を増やしたものの、悲願の1位を成し遂げたのは、地元で意地と強さを見せたSKE48の総大将だった。

 「さっしー、ごめんなさい…。さっしーがずっと守ってきた1位を守りたいと思ったんですけど…ごめんなさい」。涙が止まらない。尊敬してやまない大先輩に肩を並べることはできなかった。

 「博多がとった旗は博多が引き継ぐ」。昨年、前人未到の3連覇を成し遂げ、総選挙を勇退した指原莉乃。後を受け継ぐべく、これまで以上に固い決意で臨んだ戦いだった。

 「奈子と美久が選抜に入って、1位の背中を見せなきゃと思っていたのに…だめだったみたい」。しぼりだす無念の思い。テレビ中継のゲストとして見守っていた指原も、両手で顔を覆い泣いた。

 盟友・兒玉遥が初めて隣にいなくなった昨年。「誰かがHKTを背負わなきゃ」と覚悟を固めた。指原が不出馬でも戦うと決めたのは「HKTのため」。ポスターでは、指原のように堂々とHKTの旗を掲げた。身にまとう衣装は「大人列車」。かぶっているベレー帽が兒玉のものであることに、ファンが気付かないはずはなかった。グループのすべてを背負う決意が込められていた。

●自己最高位にも

 デビューしたての2012年は47位。翌年は指原初戴冠に沸く中で26位。躍進する若き博多っ娘たちの象徴となった。14年は選抜入りとなる11位。16歳は「いつかさっしーを超える」と頼もしく宣誓した。地元・福岡で迎えた4度目は「神の領域」に足を踏み入れる7位。「1位を目指す」と宣言したものの、翌年は6位。初めて流した悔し涙は、その翌年、沖縄での4位につながった。前進し続けた総選挙での歩みは、初めてのスピーチで語った「昨日より今日、今日より明日。一歩ずつ成長していきたい」を成し遂げてきたことの証しだ。この先、総選挙という指標をなくしても、その歩みが輝きを失うことはない。

●最後は笑い誘い

 「一度も順位を落とさずここまで来られたのは、ファンの皆さんのおかげ。その誇りを胸に、総選挙を終わらせたいと思います…」

 か細い肩に、重すぎるほどの思いを背負って挑んだ最後の頂上決戦。「卒業はしないので、笑顔でいっぱいのアイドル人生にしたい」。少しほほえんだ後、指原にアラサーになってもアイドルを続けるよう呼びかけ、会場の笑いを誘う気づかいも見せた。スピーチを終え、瞳をぬらしたままたたずむ背中を、志を継ぐ星たちがじっと見つめていた。

    ◇      ◇

●「博多の2連星」 奈子9位 美久10位 そろって悲願の初選抜入り

 奈子「選抜に…やっと入れましたー!」

 美久「やっと、届きましたー!」

 チームHの矢吹奈子、田中美久がそれぞれ9位と10位にランクインし、そろって悲願の初選抜入り。今春、HKTのダブルセンターを襲名した「なこみく」が、名実ともに48グループの最前線に躍り出た。

 数回、マイクの前で深呼吸し「選抜の壁はとても厚く、不安の日々だった。ファンに支えられて頑張れた」と胸の内を明かした美久。涙で徐々に表情をゆがませた奈子も「東京から引っ越して家族に迷惑をかけていたのに、恩返しできていなかった。これから恩返ししていきたい」と、それぞれの支えとなった存在に感謝を伝えた。

 グループ躍進の象徴・宮脇咲良は、今回限りで戦いの場を退く。その座を狙う新星は群雄割拠だが、ファンから「天才」と評される2人に期待が集まることは必至だ。28位からさらに躍進し、「青春のすべてをHKTにささげてきたけど、全く後悔していない」と言い切った美久。昨年ランクダウンからの雪辱を果たした奈子も「たくさんたくさん努力して、笑顔でいっぱいの1年にしたい」と誓う。

 「時は来た」

 2人がセンターに指名されたとき、指原が残した言葉は、まさに新時代への号砲。期待の星から一番星へ。博多が生んだ「最高の2連星」が、最上の輝きを目指すときが来た。

    ◇      ◇

●26位 田島芽瑠

 「初めて20位台に入れて本当に本当にうれしい。いつも私と一緒に夢を追いかけてくれるファンが熱くて大好き。一緒にここまで来られたことが一生の宝物。もっと上を見たい。これからも一緒に歩いてほしい。自分のことのように喜んでくれるHKTのメンバー、ファンは最高。これからもHKTを応援してくれるかな?(会場から「いいとも!」)」

●40位 渕上舞

 「総選挙をポジティブな気持ちで過ごせるのは、速報で上位に入れてくださるファンのおかげ。選抜ではボーダーで不安定な私だけど『総選挙では安定してるね』と言われるのもファンのおかげ。ヤフオクドームで初ランクインしたときの景色を思い出して、初心に戻った。40位を大切に1年間頑張る」

●48位 朝長美桜

 「(目を潤ませながらも笑顔で)皆さんと一丸となって楽しむことができて、感謝しています。これからも頑張っていきます」

●50位 小田彩加 癒やし系天然娘大躍進

 チームT2の4期生・小田彩加が50位に初ランクイン。昨年圏外からの大躍進を果たした。「ファン、メンバーに喜んでもらえてうれしい」。大きな瞳を潤ませながら、言葉をはずませた。

 ライブなどでは、なぜかファンに自分を「ODA」と呼ばせる。個性派ぞろいの4期生の中でも、ひときわ“変わった”一面を見せる天然少女だが、一方で思慮深さも持ち、グループ屈指の「癒やし系」とも言われる。加入前にHKTの地元テレビ番組で、学校指折りの眼鏡美少女として登場。松岡菜摘、駒田京伽、指原莉乃と共演し、あまりの美少女ぶりから、松岡菜に「これはもう4期生だな」と、加入へ太鼓判を押されていた。「いいチームに入れてよかった。HKTが大好き」。運命の出会いに感謝しながら、グループへの愛を伝えた。

●55位 松岡菜摘

 「目標には届かなかったけど、去年より上の順位で、こうしてナゴヤドームでスピーチできてうれしい。大好きなHKTメンバーの悔しい顔を見るのが苦しくて…。これから笑顔でHKTメンバーがスピーチできるのを楽しみにしたい」

●61位 駒田京伽

 「速報でランクインできなかったし、去年は辞退したけど、それでもこうしてついて来てくれるファンの皆さんがいてうれしい。皆さんの自慢の推しでいられるように」

●63位 田中菜津美

 「ランクアップできなくて悔しいけど、ファンの皆さんの前でスピーチできてうれしい。一度(兼任で)お世話になった名古屋でランクインできてうれしい。この順位を胸に1年間頑張りたい」

●66位 松岡はな

 「(涙で顔をくしゃくしゃにしながら)速報で名前が呼ばれず不安だったけど、スピーチできてうれしい。はなは本当にHKTが好きです。これからもHKTのために頑張りたいです。ありがとうございました」

●71位 本村碧唯

 「(涙をこらえながら)目標にも、去年の順位にも全然届かなかったけど、皆さんの愛がちゃんと形になってステージで話すことができてうれしい。いつも支えてくれて、そばにいてくれてありがとう。みんな大好き」

●73位 秋吉優花

 「骨折したりいろいろあって、いろんな人に迷惑をかけてしまったけど、折れない心を持っていれば、どんなことも報われると思った。(勉強中の中国語で)努力は必ず報われる」

●81位 植木南央

 「3回圏外を経験し、4年連続ランクイン。今回初めてグループの最後に呼ばれてうれしい。7年前の自分に、こんな幸せなことがことがあるよって、伝えてあげたい。メンバーの顔を見て、ファンの顔を思い浮かべて。大好きな皆さんに出会えてよかった。ありがとうえき」

●83位 豊永阿紀

 「去年より順位は落ちてしまったけど、この記念枠は今年だけ。喜ばしいとプラスに考えたい。これが1年間の評価だと、通知表を受け取った気持ち。ファンじゃない人の心もつかめるように頑張っていきたい」

●84位 運上弘菜

 「北海道から福岡に来て不安もあったり、HKTに自分が入ってよかったのかと思うこともあったけど、ファンの皆さんに会えて良かった」

●85位 下野由貴

 「7回目で初めてランクインさせていただいた。去年までずっと圏外で、さっしー(指原莉乃)が1位で呼ばれるとき、隣の席でおいしいと思ってたけど、やっぱり、この景色が見たかった」

●87位 坂本愛玲菜

 「初めてのランクイン。順位と票数が分かることが本当にうれしい。皆さんが原動力なので、これからはもっとみなさんの原動力になれるように突き進んでいきたい。(得意の歌で)みんな大好きっちゃん♪」

●96位 栗原紗英

 「投票してくださって、本当にありがとうございます。5回目で初めてランクインできて本当にうれしい。私がHKTで一番最初に呼ばれた。一番最後に呼ばれるのもHKTだと願っている」

=2018/06/17付 西日本スポーツ=

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