「夜」「今朝」のあらたまった表現って!?大人として恥ずかしくない語彙力を身につけよう

大人の語彙力が面白いほど身につく本 話題の達人倶楽部[編]
大人の語彙力が面白いほど身につく本 話題の達人倶楽部[編]
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 「逃す」の読み方がわかるだろうか。ははあ、これは「にがす」と読ませたいんだろうが、「のがす」だよね、と正解を答えられる人は多いと思う。では、「逃がした魚は大きい」の場合はどうだろう。「にがした」のはずだけど……と自信をなくす人もいるのではないか。多くの人は読み書きを経験にたよっている。しかし、ちゃんとルールがあるのだ。「逃す」と「逃がした」で言えば、送り仮名のつき方で読みが変わる。別の例を見よう。

 ◆情がない
(前略)「なさけ」は名詞なので、送り仮名は必要ないことになる。ところが、送り仮名を省くと、「じょう」という音読みと区別がつかなくなるため、「情け」と書くと決められている。そのため、「情がない」は「じょうがない」、「情けがない」は「なさけがない」と読むことになる。

 本書はこのような大人の語彙力を向上させるための言葉づかいの例が、的確な解説とともに豊富におさめられている。

 「大人度を高める」という意味では、あらたまった言葉への言い換えがビジネスシーンなどで役に立つだろう。たとえば、「夜」はなんと書けばいいだろうか。正解は「夜分」。電話するときには使っているはずだが、書けと言われると、とっさには出てこない。「今朝」も「今朝ほど」とする方があらたまった表現だ。

 他に、「ダイバーシティ」や「シンギュラリティ」といったカタカナ語の解説もあって、経済誌や企画書の類に氾濫するこうした言葉を理解する手助けにもなる。ダイバーシティは「多様性」のことだが、日本ではビジネス用語として使われている。性別や人種などに関係なく、人材を活用するというマネジメントの観点が含まれる。したがって、直訳的な理解では不十分なわけだ。ましてや、自分で使うときに、あやふやな理解のままでは困る。

 おなじことは比喩や慣用句についてもいえるが、そうした言葉の正しい使い方も説明されている。Step6の逆説のくだりは、スピーチする機会が多い人の参考になるだろう。

 語彙力に自信のない人、あまり恥ずかしい言葉づかいはできないぞという大人に一読をすすめたい。


出版社:青春出版社
書名:大人の語彙力が面白いほど身につく本
著者名:話題の達人倶楽部[編]
定価(税込):1080円
税別価格:1000円
リンク先:http://www.seishun.co.jp/book/18509/


西日本新聞 読書案内編集部

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