詰め込み型の授業より役立つ!子どもを成長させる怪物ゲーム「マインクラフト」

マインクラフトで身につく5つの力 神谷加代著
マインクラフトで身につく5つの力 神谷加代著
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 「『マインクラフト』とは何ぞや?」という声があちこちから聞こえてきそうだ。本書のタイトルにも使われている「マインクラフト(Maincraft)」とは、「ワールド」と呼ばれる仮想空間の中で土や石、鉄材など多種多様な種類のブロックを組み立てたり壊したりしながら自由に遊べるゲームを指す。世界の登録ユーザー数が1億人を超える大人気ぶりだ。日本でも小中学生を中心に熱心なプレイヤーが自分好みの建物を作り上げて動画・SNSにアップし、瞬く間に拡散するという現象が起きている。本書は、そんな「マイクラ」がいかに子どもを成長させるかを掘り下げた子育て本。著者自身も、マイクラに熱中する子ども2人を持つ母親だ。

 ん? ゲームが教育に役立つ? と首を傾げる人も多いだろう。一般的にいえばゲームは「子どもに悪影響を及ぼすもの」として親から忌避される傾向にある。だが、マイクラはそういうゲームとは一線を画しているというのだ。

 第一に、マイクラは他のゲームのようにクリアすべき課題やゴールが与えられておらず、プレイヤー自身のやり方で自由に楽しめるという点。ブロックを駆使してこだわりの家を作るもよし、自分の住んでいる街を再現するもよし、街と街をトロッコでつなげてもよし。自然豊かな田舎で秘密基地を作るように、創意工夫に富んだ遊びができるのだ。

 第二に、取り扱い説明書が存在しないため道具やアイテムの使い方、目標を実現するためのノウハウを自分で調べなくてはならないという点。プレイする子ども達は自分で解説サイトを探したり実物の建物を観察したりしなくてはならず、その過程で情報収集力・分析力が磨かれる。

 第三に、「マルチプレイモード」を活用することで、複数の人とチームを組んで街づくりなどのプロジェクトに臨むことができるという点。リアルな友人はもちろん、年齢も学校も違うさまざまなメンバーがひとつのワールドで協力し合いながら目標を達成しなければならないため、コミュニケーション力を培う機会になる。

 もちろん、これらはほんの一例だ。従来型の授業では身につけられない「生きるための基礎力」を養うため、マイクラを教育に取り入れている学校も既にある。理想のレストランをマイクラでデザインさせるグループ学習を行った鳥取県の中学校などがそうだ。あなたも、お子さんと広大無辺・変幻自在のマイクラをのぞいてみてはいかがだろう。


出版社:学研プラス
書名:マインクラフトで身につく5つの力
著者名:神谷加代
定価(税込):1,296円
税別価格:1,200円
リンク先:http://hon.gakken.jp/book/2380071300


西日本新聞 読書案内編集部

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