ほんとうの「おもてなし」は、ホスト役も楽しめる「あつまりごはん」で!

ラクしておいしい あつまりごはん 城川朝著
ラクしておいしい あつまりごはん 城川朝著
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 今やインターネットで食材を検索するだけで、さまざまな料理の人気レシピが見つかる便利な時代。さらに動画で手順まで視聴でき、誰もがその気になれば、とりあえずは真似た一皿を作ることができる。だからこそ、次のステップとして欲しいのは、自分のライフスタイルに合ったテーマで、より使える食の世界へと導いてくれるガイドブックのような料理本だろう。

 本書は、楽しい1日のストーリーが見えてくるような、まさに新しいタイプの料理指南書である。著者は、家で少人数を招いて気軽に楽しむ食事を「あつまりごはん」と呼び、わかりやすく「女友だち」「男性」「シニア」「子ども」など、集まるメンバー別のメニューを提案している。

 このあつまりごはんは、実は3品のみと至ってシンプルなところが最大のポイント。3品ながら、見た目のバランスはもちろん、味わいや食感も配慮した絶妙な組み合わせになっている。しかも、当日に近所で買い物をして簡単に作れるような、気楽なおもてなし料理ばかりなのである。

 例えば男性の多いあつまりには、フライパンごとテーブルに出す「豚肉ハンバーグ」のように豪快でインパクトのある料理をメインに。あとはマヨネーズ味の「アスパラとえびのサラダ」をサイドに、アクセントになる「キャベツのあっさり酢漬け」を添えてといった具合。タイムスケジュールも添えられていて、その通りに作れば、段取り良く120分以内で完成するといった、実用的なところもありがたい。

 人を招く場合、どうしても張り切って数多く料理を準備し、終わればグッタリ・・・になりがち。特に日本人は、おもてなし意識が強いので、そうなってしまうのかもしれない。著者の城川 朝さんは10年以上のアメリカ生活もあり、ホームパーティーの達人ともいえる料理研究家。メニューはたった3品でも、ボリュームさえあれば満足度が高いことや、デザートは作る必要がないことなど、共感できる極意を教えてくれる。

 確かに、自分が招かれたときにいちばんうれしいのは、料理を準備してくれる人も一緒に楽しんでくれること。きっとそれがなによりのおもてなしなのだろう。

 大げさでなくていいのよ、と背中を押してくれるこの本を片手に、まずは週末の夕食に活用してみてはいかがだろう。美味しい料理を囲んで、家族も自分も、ゆっくりと楽しい時間を過ごせるに違いない。


出版社:講談社
書名:ラクしておいしい あつまりごはん
著者名:城川朝
定価(税込):1,404円
税別価格:1,300円
リンク先:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062996983


西日本新聞 読書案内編集部 

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