古文書初学者におすすめ! くずし字を読める楽しさを味わおう!

『これなら読める! くずし字・古文書入門』小林正博著
『これなら読める! くずし字・古文書入門』小林正博著
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 最近、歴女、歴検の用語が広まり、史跡めぐりが盛んになっている。その中でも、いま古文書ブームが起きている。講座に通ったり通信教育を利用したりする人も多いようだ。観光や街歩きをしていると歌碑や句碑、記念碑などさまざまな碑に出会う。その多くは現代では使用されない「ひらがな」と「漢字」で書かれている。また美術展や書道展に足を運んでみるとくずし字の書物が数多く展示されているが、解読文が添えられていなければそれらを読むことは困難だ。歴史上の有名歌人の碑や書物を自分で読めたらどれほど楽しいだろうか。

 本書はそのように古文書を読めるようになりたい人にぴったりの入門書である。基本の「変体仮名」や「漢字の旧字」をマスターできるよう、明治初期の子ども達が学ぶ教科書を教材に選び、編集されており、古文書解読検定三級合格レベルに到達するための検定対策本としての内容も兼ね備えている。2018年1月初版発行ながら早くも重版がかかるほどの人気ぶりだ。好評を博した前作『読めれば楽しい!古文書入門』に続く第二弾であり、古文書検定対策本としては『実力判定 古文書読解力』と合わせると、第三弾にあたる。

 見開きでくずし字の画像と解読文を見ることができ、活字が大きくて読みやすいのが特長。サイズは新書版で通勤通学時に持ち運びしやすいのもうれしい。後半は教養的知識と道徳的な内容がつづられており、くずし字だけでなく明治初期の子どもたちがどのような教育を受けていたのかを知ることもできるので、歴史書としても興味深く読めること間違いなしだ。

 巻末にくずし字漢字練習帳が付録として加えられている。比べて見るだけでなく実際に手を動かして書くことで覚えも早くなるだろう。特にひらがな文字のトレーニングにはうってつけである。古文書初学者はもちろん検定合格を目指す人にもおすすめの一冊。本書を通してくずし字を読める楽しさをぜひ味わっていただきたい。


出版社:潮出版社
書名:これなら読める! くずし字・古文書入門
著者名:小林正博
定価(税込):950円
税別価格:880円
リンク先:http://www.usio.co.jp/html/books/shosai.php?book_cd=4189

 西日本新聞 読書案内編集部

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