お芋好きならすぐに試したくなるレシピがぎっしり!自然派のほっこり菓子箱

『みうたさんのお芋の菓子箱』江島雅歌著
『みうたさんのお芋の菓子箱』江島雅歌著
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 最近、焼き芋が人気らしい。銀座やデパ地下などに焼き芋だけの専門店まで現れ、好評を博しているとのこと。じわりとブームが広がりつつあるようだ。

 確かに、芋類のホックリした旨みと自然な甘さは、身体にも心にも優しい気がして、ときどき無性に恋しくなる。きっと、なるべくナチュラルなものを求める今の流れにも沿っているのだろう。若い人にとっては、ヘルシーで目新しいスイーツなのかもしれない。

 焼き芋だけでなく、お芋は煮たり揚げたりペーストにしたりと、調理法も味付けもさまざまに楽しめる栄養豊富な食材。その芋類が最もおいしい秋~冬にかけて、ぜひ手に取りたい一冊が本書である。さつまいもだけでなく、じゃがいも、やまいも、さといも、かぼちゃといった、もともと甘みのある素材を使用して作る、素朴なお菓子のレシピ集だ。

 著者の江島雅歌氏(みうたさん)は、世界各国を旅して体験した昔ながらの食や暮らしをもとに、独自の自然生活を実践。「うかたま」という食の季刊誌での連載や、素材を生かした自然派料理やおやつの著書を多数出版している。

 本書の発行は2009年12月。今でこそ一般的な「小麦・卵・牛乳・白砂糖なし」で3大アレルゲンを排除した身体に優しいレシピのみがすでに掲載されている。

 内容は、「いちょういもの茶巾」や「金時いもと紫いものフルーツロール」など、ちょっとおしゃれでプレゼントに向きそうなものから、「さといももちのお焼き」「安納いものジェラート」といったうれしいおやつ。そして「黄金千貫の大学芋」「紅あずまの芋甘納豆」などストックしておけるものまで、どれも材料や作り方が極めてシンプルで、“これならできそう”と思わせるものばかり。

 実際に、いちばん簡単そうな「芋ようかん」を作ってみたが、本当にあっという間にでき、しかも材料は紅あずまときび砂糖と塩だけ。見た目と食感こそ違えど、味は市販の芋ようかんとさほど変わらないことに驚いた。冷やせば固まるという素材の特性を知っていればこそのレシピなのだ。それらの役立つ知識をお芋ごとにまとめたページには、なるほどと思うポイントが満載だし、さらに「やかんで焼き芋」といった裏ワザも伝授してくれている。

 すべてがシンプルなのでアレンジも自在。初心者から上級者まで、お芋をもっと楽しみたいというひとにぜひ参考にしてほしい、真に実用的な一冊である。


出版社:農文協
書名:みうたさんのお芋の菓子箱
著者名:江島雅歌
定価(税込):1,404円
税別価格:1,300円
リンク先:http://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54009206/

 西日本新聞 読書案内編集部

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