非日常に出会う海 ダイヤモンド・プリンセス

午後5時、横浜を出港。横浜赤レンガ倉庫などの夜景を一望できた
午後5時、横浜を出港。横浜赤レンガ倉庫などの夜景を一望できた
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「ダンシング・クイーン」などABBA(アバ)のヒット曲に合わせてダンスを楽しむ乗客たち
「ダンシング・クイーン」などABBA(アバ)のヒット曲に合わせてダンスを楽しむ乗客たち
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横浜ベイブリッジをぎりぎりでくぐるダイヤモンド・プリンセス
横浜ベイブリッジをぎりぎりでくぐるダイヤモンド・プリンセス
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この日の夕食の時間以降のドレスコードはスマートカジュアル。メイン・ダイニングも華やかな雰囲気だ
この日の夕食の時間以降のドレスコードはスマートカジュアル。メイン・ダイニングも華やかな雰囲気だ
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メイン・ダイニングの夕食
メイン・ダイニングの夕食
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 長崎県で建造された英国船籍の大型客船「ダイヤモンド・プリンセス」は、2014年から日本発着の運航が始まり、今年で5年目。今回、横浜や大阪、沖縄、台湾などをめぐる9日間の旅の一部に同行した。客室から眺める大海原、おしゃれをして味わう豪華な料理、多彩なイベント…。船内にいるだけで、非日常の体験が押し寄せてくるクルーズにすっかり魅せられた。

 午後5時、巨大客船がゆっくりと横浜港を出港した。18階建て、海面からの高さが約54メートルある船からは、横浜の美しい夜景が360度見渡せる。数分後、横浜ベイブリッジの橋桁ぎりぎりをくぐり抜けて通過すると、乗客から拍手と歓声が。「全ての乗客に美しい思い出をプレゼントします」。ステファノ・ラベラ船長(58)の言葉に一層、期待が高まる。

 大きな魅力の一つは何と言っても食事だ。この日の夕食時間以降のドレスコードは「スマートカジュアル」。ワンピースに着替えて「メイン・ダイニング」を訪ねた。コースのメイン料理は「ゆっくりローストした、トウモロコシで育てたプライムリブ」を選んだ。目にも鮮やかでボリュームも満点。料金は一部ドリンクを除いてクルーズ代に含まれているというから、ますます食欲がかき立てられる。

 レストランは他にもたくさん。カウンターを構える「海(かい)寿司」(有料)ですしを握るのは、福岡県志免町で修業したという野口麟平さん(38)=同町出身。英語や中国語も堪能で「お客さまのリクエストに応えるのが楽しいです」。脂が乗ったハマチの握りが、口の中でとろけた。

 展望浴場(有料)やカジノもあり、船内各所では早朝から深夜まで、演奏会やクイズなど多種多様なイベントがある。内容を紹介する船内新聞を見ながら一日のスケジュールを立てるのも楽しい。

 この日の夜は、1970~80年代に活躍した人気ポップグループABBA(アバ)の曲でのダンスパーティーが開かれていた。にぎやかに楽しむ乗客たちを眺めつつ、私が向かったのは星空の下、大型液晶画面で名作映画が楽しめる「ムービーズ・アンダー・ザ・スターズ」。無料のポップコーンやピザを持って、椅子に寝っ転がる。心地よい海風。ぜいたくすぎる時間だ。

 翌朝。名古屋到着後は、船内の劇場で日本の民話「鶴の恩返し」をモチーフにしたオリジナルのショー「ザ・シークレット・シルク」を鑑賞した。ブロードウェイの人気ミュージカル「ウィキッド」で作詞作曲を手掛けた作曲家スティーヴン・シュワルツ氏らの制作で、10月に上演が始まったばかりの作品。船内にいることを忘れてしまいそうになる。エンターテインメントを提供する池元美紀子さん=宮崎市出身=は「操り人形も取り入れています。ブロードウェイのようなショーを楽しんでください」。

 残念ながら、私は3日目の大阪でお別れ。日常を忘れ、思い思いの心地よい時間が過ごせる夢のような世界。またゆっくり堪能したい。

 ●メモ

 ▼ダイヤモンド・プリンセス 三菱重工長崎造船所で建造され、2004年3月に初出航。全長約290メートル、幅約37.5メートル、高さ約62.5メートル、乗客定員は2706人で客室は全1353室。乗務員は約1100人。プールや日本式の大浴場「泉の湯」、カジノ、図書館、免税店、ウエディング・チャペルなども備える。今回の9日間クルーズの代金は、部屋により異なり7万7000円から。申し込みは旅行会社まで。

=2018/11/28付 西日本新聞夕刊=

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