消えた終活資金救済の声 読者反響次々 同業者、割引申し出

写真を見る

 西日本新聞が創設した「あなたの特命取材班」が1日付で報じた「消えた終活資金追う」に、インターネットの会員制交流サイト(SNS)や電話などを通じ、読者の声が続々と寄せられている。「20年以上、支払い続けてきたのに」「他の業者は大丈夫か」-。「終活」への関心は高く、被害者救済を申し出る葬儀業者も出てきている。

 会員から掛け捨ての会費を集め、死亡後の葬儀サービスを約束した「福岡県ゴールド事業協同組合」(福岡市西区)。「終身の葬祭保証」をうたっていた組合は昨年12月、破産手続きを開始した。東京商工リサーチ福岡支社によると、ピーク時の会員数は3千人近くで、2012年3月期の売上高は約4800万円に上った。しかし、家族葬など葬儀の小規模化や人口減少に伴い、会員数が減少。高齢化で亡くなる会員も増え、17年3月期の売上高は約3千万円に落ち込んでいた。負債総額は約2千万円が見込まれるという。

 福岡県糸島市の読者は、老人ホームに入所する91歳の母親が会員だった。「少しでも自分の葬儀費用の一部になれば」と20年以上、会費を支払い続けたとみられる母に「惨めな思いはさせたくない」として、組合破産をまだ伝えていない。「企業人として元会員に説明することはないんでしょうか」と憤る。

 業界関係者によると、葬儀業界では、冠婚葬祭に備えて現金を積み立てる互助会などに勧誘することで、顧客の囲い込みを図っている。葬儀を巡る価値観の変化もあり、競争は激化しているという。

 福岡市や同県春日市で葬儀会館を運営する「天国社グループ」(福岡市西区)は、組合とは全く関係ない独自の会員制度を持つ。「うちは大丈夫か」と心配する問い合わせが複数あったという。同社は「同じ業界として、困った人の助けになりたい」と、組合会員で福岡市近郊在住の人を対象に葬儀料金を一部割引する。

この記事は2018年1月10日付で、内容は当時のものです。

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]