「片側空け」歩行に賛否 エスカレーター、マナー記事反響 左半身まひの男性「右しか立てない」

地下鉄天神南駅のエスカレーター。急ぐ人のために右側を空け、左側に立つ利用者が多い=福岡市中央区
地下鉄天神南駅のエスカレーター。急ぐ人のために右側を空け、左側に立つ利用者が多い=福岡市中央区
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 エスカレーターの利用マナーについて考えた西日本新聞の記事(3月9日付朝刊)に、多くの反響が寄せられている。利用者が左側1列に並び、空いた右側を急ぐ人が通る「片側空け」に賛否の声が上がる中、障害があって右側のベルトしかつかめない男性は「左側に立てない人がいることを知ってほしい」と訴える。

 記事は、地下鉄などのエスカレーターで片側空けがマナーとして定着した歴史的経緯や現状を報告。転倒事故につながる恐れがあり、鉄道各社は歩行禁止や2列乗りを呼び掛けている。

 それでも、片側空けはマナーとして正しいと信じている人が多いようだ。「娘が2列で乗ったら、知らないおばちゃんに怒鳴られた」「子どもに『右側は歩く人のために空けるのがマナー』と諭す女性がいた」などの声が相次いだ。

 一方で「2列乗りで隣に他人が立つとびっくりする人もいるし、男性の隣に立ちたくない女性もいる」と、別の視点から片側空けに理解を示す声もあった。

 脳梗塞を患い、左半身がまひしている福岡市博多区の男性(66)は、左手を自由に使えないという。エスカレーターに乗る際には右手でベルトを持つため、右側に立つ。ところが、空いている左側から追い越されることもある。「左手が触れることもあり、危険を感じる。急ぐ人は階段を使ってほしい」と語る。

 福岡県太宰府市の主婦(53)は無料通信アプリLINE(ライン)でメッセージを寄せてくれた。「全員が(スペースを)詰めて2列に、と極端に規制せず、臨機応変にお願いしたい。とにかく『2列で乗ってもマナー違反でない』という考えが浸透してほしい」

=2018/03/29付 西日本新聞朝刊=

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