「当たるとうわさに」警察内部資料写し“的中”か 福岡県警版対策集、試験と酷似

「EDU-COM」が福岡県警向けに発行している「福岡論文直前対策集」(上)には、実際の試験問題(下)と酷似している設問が6問掲載されていた
「EDU-COM」が福岡県警向けに発行している「福岡論文直前対策集」(上)には、実際の試験問題(下)と酷似している設問が6問掲載されていた
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 福岡県警版の直前試験対策集には、実際の試験と酷似する設問が複数掲載されていた。試験は内部文書などを基に作成しており、出版社に依頼された警察官が部内の資料をほぼ丸写ししていた可能性がある。

 問題集は毎年3月に発行される「KOSUZO(コスゾー)4月号」の福岡論文直前対策集。西日本新聞が県警関係者から入手した2016、17年の巡査部長と警部補の論文試験計44問と比較したところ、6問がほとんど同じ内容だった。

 16年の警部補試験の問題では、災害時に警部補らが「ここは危険です。パトカーで避難所まで送ります。急いで避難しましょう」と呼び掛け、高齢者が「わしはここに70年以上住んでいる。家を出るくらいなら死んだほうがまし」と拒否するやりとりが一致した。

 同じ年の巡査部長試験でも、女性宅の浴室をのぞき込む「甲」を発見し、住居侵入罪で現行犯逮捕するまでの、逃走距離や発見までの時間などが一緒だった。

 福岡版にのみ「ここをやっておけばよかった!!」という特集があり、16年の警部補、17年の巡査部長と警部補の3試験に出題された各11問のうち、それぞれ9問でテーマが一致したと記載されていた。

 同社関係者によると、試験作成に直接関わらない特定部署の幹部が年1回執筆し、40万円が支払われていた。福岡から送られてくる問題と解答には手は加えないのが慣例だったという。

 県警のある巡査部長は「同僚の間で直前対策集がよく当たるとうわさになっていた。上司からも時間がないならコスゾーだけやっておけと言われる」と話した。福岡県警は取材に対し「出版社に問題を渡していない。試験問題は廃棄しており(類似しているかは)確認できない」と回答した。

=2019/01/09付 西日本新聞朝刊=

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