兵士死なせた隊長の思い次代へ NHK「沖縄戦史をたどる若者たち」

「沖縄戦史をたどる若者たち」の一シーン
「沖縄戦史をたどる若者たち」の一シーン
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 太平洋戦争の沖縄での組織的戦闘が終結した「慰霊の日」の23日、NHKは数百人の兵士を死なせた元隊長と若者たちとの関わりを通じて戦争の記憶の継承を考える番組を九州圏内で放送する。沖縄を除く九州7県では午後7時半から「沖縄戦史をたどる若者たち」と題し「なるほど実感報道ドドド!」として、沖縄県内では同県向けに別編集した番組となる。

 「慰霊の日」の23日午後7時半から放送

 「沖縄戦を学びたい」と訪ねてきた大学生に旧日本軍の陸軍大尉だった伊東孝一さん(96)が、持っていた300通を超す戦死者遺族からの手紙を託し、風化しようとする戦争の記憶を次代につなごうとする。

 伊東さんが率いた歩兵第32連隊第1大隊は北海道や山形県の出身者が多く、主に西原町や糸満市で戦い、9割が戦死した。大学生は手紙を読み、その差出人や遺族を訪ね、沖縄戦で起きたこと、戦いがもたらした悲しみを知る。

 担当した沖縄放送局の村山世奈ディレクターは「当時のことを証言できる体験者が少なくなっている中、今も続く遺族の悲しみに思いをはせることに意義がある。遺族の悲しみが続く限り戦争は終わらないということをあらためて感じてもらいたい」と話している。

 NHKでは同日、沖縄県糸満市の平和祈念公園である「沖縄全戦没者追悼式」を午前11時45分から中継する。

=2017/06/19付 西日本新聞夕刊(娯楽面)=

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