堺雅人がミステリー作家役に 映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」

「映画『宮崎ものがたり』?暖かい土地柄で神話の国だからとても素敵な物語になる」と語る堺雅人
「映画『宮崎ものがたり』?暖かい土地柄で神話の国だからとても素敵な物語になる」と語る堺雅人
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「自分のタイプは決めつけない」

 半沢直樹に真田丸と当たり役が続く堺雅人が今度は現世から愛する亡き妻を取り戻しに黄泉(よみ)の国へ行くミステリー作家に扮(ふん)している。9日公開の映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」は幽霊や妖怪などの魔物が生息する幻想世界の古都・鎌倉が舞台だが、堺自身、自分が演じる人物を「愛する人との交流を経て生きている実感をつかむ役柄」と語る純愛映画だ。

 「ALWAYS 三丁目の夕日」を手掛けた山崎貴監督が西岸良平の漫画「鎌倉ものがたり」を実写化。堺が演じる主人公一色は鉄道模型収集に熱帯魚飼育と多趣味で風変わりな作家。妻亜紀子(高畑充希)と幸せな生活を送っていたが、ある日、亜紀子が不慮の事故で黄泉の国に旅立つ。

 監督の注文は「見ている人が恥ずかしくなるくらいいちゃいちゃしてください」。高畑と話し合い「ボディータッチをなるべく多くする」と決めた。劇中では鼻につくほどのいちゃつきぶりだが、当の堺本人は「高畑さんと頑張っていちゃいちゃしちゃいました」とひょうひょうとしている。

 今や押しも押されもせぬ人気俳優。それでも「話があればどんな役でもやりたい」と強調する。「自分はこういうタイプの役者だからと決めつけると楽しめない。基本、人にいただいた話をやる側だから人の言うことを素直にやっていきたい」。撮影が終わればその台本は捨てる。「仕事が趣味」と言い切り、いい意味で執着がないから銀行員に戦国武将にと幅広い役で映えるのだろう。

 宮崎市出身。高校時代の恩師で歌人の伊藤一彦さんに影響を受け、歌人若山牧水を敬愛する。もし、牧水を主人公にした映画のオファーがあれば? すかさず「ぜひやりたい」。

 牧水は43歳でこの世を去った。自身も44歳だからか、亡き歌人が晩年を過ごした沼津(静岡県)時代にことさらひかれるという。

 「宮崎を出て東京で青春を過ごし、ふるさととよく似た風景を沼津に見いだしたのではないか。その話がおもしろい」。屈託なく語りながらも「身近なものの大切さに後から気付く。今回の映画のテーマでもあるんだけどね」とさりげなく映画をアピールした。

=2017/12/08付 西日本新聞夕刊(娯楽面)=

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