上白石萌音・萌歌姉妹、絶妙の初共演 映画「羊と鋼の森」

映画で初共演を果たした上白石姉妹。左側が姉の萌音、右側が妹の萌歌
映画で初共演を果たした上白石姉妹。左側が姉の萌音、右側が妹の萌歌
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和音と由仁と交流を深める調律師板鳥(山崎賢人)=映画「羊と鋼の森」より
和音と由仁と交流を深める調律師板鳥(山崎賢人)=映画「羊と鋼の森」より
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姉妹ならではの感情や呼吸

 ピアノ調律師の葛藤と成長を描いた宮下奈都のベストセラー小説を映画化した「羊と鋼の森」で上白石萌音(もね)・萌歌(もか)姉妹=鹿児島市出身=が初めて共演した。山崎賢人扮(ふん)する調律師の人生を変える高校生姉妹の役。共にピアニストを目指し、力量の差や性格の違いに悩みながら思いやる姉妹の間の微妙な感情をすくい取っている。福岡市を訪れた2人に話を聞いた。

   ◇   ◇

 -姉妹役で出演するのはどんな感覚でしたか。

 萌歌(妹) お互いの作品は必ず見るし、姉のお芝居が大好きです。役で交われることが夢だったのでうれしかった。

 萌音(姉) 30、40代で共演できたらなあと思っていたけれど、まさか10代のうちに制服を着て一緒にピアノを弾くなんて運命だなと思いました。最初は照れがあったけれど、姉妹でしか生まれない感情や呼吸があり、目を見るだけで伝わる。そういう瞬間に姉妹でやるってこういうことだなと感じました。

 -演じた役と実際の性格の違いは?

 萌歌 私が演じた妹の由仁(ゆに)は明るく初対面の人にも心を開く。私は内向的な子で、仕事を始めてどんどん気持ちを外に向けるように心掛けているので、彼女に憧れる部分がありました。

 萌音 姉の和音(かずね)はこつこつ努力するタイプで、自分の考えをぐっと飲み込み人に譲ったりする。私がほしいなと思っている性格でした。妹の才能をみんなに自慢したい気持ちと、ピアノは自分より上手で多くのものを持っているんじゃないかという姉としての葛藤を抱えていて、台本を読みながら「分かる、和音、頑張れ」と思わず言ってました。

 -ショパンの難曲を弾くシーンもあります。

 萌音 楽譜を渡されて曲を聴いた時に超人的でこれを半年後にやるのかと途方に暮れました。でも、和音の気持ちに寄り添うと美しい曲に聞こえて悩んでいる時に救われました。

 -再び姉妹で共演するとしたらどんな物語で?

 萌歌 2人とも歌が好きなので、ミュージカルとか。

 萌音 声が似ていますからね。私たちのように仲のいい姉妹はなかなかいないと思う。けんかをしたことがないので、役の力を借りてけんかをしてみたい。

 萌歌 いいねえ。胸ぐらをつかむとか(笑)。

 -本当にけんかしない?

 萌音 しないですね。両親のどっちかが怒ればもう一方がかばってくれる家庭もあるみたいですが、うちは両親そろって怒る。そうなると、姉妹でいがみ合う暇はありません。

 萌歌 両親は「お姉ちゃんはこうしなさい」などと言わなくて、分け隔てなく向き合ってくれました。

 -萌音さんは「舞妓(まいこ)はレディ」(周防正行監督)で鹿児島から京都に出てきて舞妓になるヒロインを演じました。姉妹で「舞妓はレディ2」のような映画は?

 萌音 妹も京都に来て、舞妓の姉を超えてしまい、葛藤するみたいな? 周防監督にお願いしてみましょうか。

=2018/06/08付 西日本新聞夕刊(娯楽面)=

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