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「一生懸命、目で訴えた。大統領、被害者全員を助けてくださいと」

 「一生懸命、目で訴えた。大統領、被害者全員を助けてくださいと」。本当にすがる思いだったと教えてくれた。鹿児島県の吹上浜で北朝鮮に拉致された市川修一さんの兄、健一さん。他の被害者家族らとともに6日、来日したトランプ米大統領と都内で面会し、救出への協力を求めた。

 時間の制約で、健一さんはトランプ氏と握手しかできなかった。それでも、世界で最も影響力のある指導者に訴える機を逃すまいと、真っすぐ見つめ、思いを込めた。

 23歳の修一さんが拉致されたのは1978年。両親は死去し、修一さんは還暦を過ぎた。救出に向け、署名活動を続ける健一さんも72歳。「昔ほど体が動かん」。しわの刻まれた笑顔に、いまだに解決できない無念さがにじむ。

 「最も恐れるのは事件の風化」。取材で会うたび、健一さんは打ち明ける。何の罪もない日本人が、異国で帰国を待っていることを忘れてはならない。 (湯之前八州)

=2017/11/15付 西日本新聞朝刊=

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