昨年7月の九州豪雨発生から半年が過ぎた

 昨年7月の九州豪雨発生から半年が過ぎた。あの日、激しい雨を伴う雲の行方を当時の勤務地の熊本で見守った。

 雨雲が列をなした線状降水帯は、熊本県阿蘇地方付近から福岡県朝倉地方へ延びていた。いつまでも衰えを見せない不気味な帯に2012年、阿蘇市を含む九州北部地域を襲った豪雨が頭をよぎる。熊本は大地震からの復興途上で、さらなる災害への警戒心はいやが上にも高まった。

 河川は氾濫し、うねり、のたうつ濁流。被災者が経験した恐怖や苦労は想像も及ばないものだったと思う。新聞社は総力の取材。しばらくして被害の大きさが明らかになった福岡や大分の被災地へ、熊本からも記者を送り出した。

 災害や復興に向けた取り組みの取材は、記者に防災への強い意識と、人や地域に寄り添うことの大切さを問い掛ける。いつ、どこで、何が起こるか分からない。これまでの経験を肝に銘じ、原稿に向き合う。 (庭木香充)

=2018/01/13付 西日本新聞朝刊=

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