今年に入り、久しぶりにお会いした知人の70代女性は落ち込んでいた

 今年に入り、久しぶりにお会いした知人の70代女性は落ち込んでいた。自宅で数年前から介護してきた寝たきりで精神疾患のある40代の娘を昨年末、入院させたからだ。「娘は私に捨てられたと思っているかも」と肩を落とす。

 娘のために訪問診療や訪問看護を利用するが、他に家族はおらず、食事介助やおむつ交換など介護の多くは女性が担ってきた。ところが娘が夜中に大声を出すようになり近所迷惑を懸念して自宅介護を断念したという。女性自身、病気持ちで顔色がすぐれず体力的にも限界だったようだ。

 対照的にお年寄りの笑顔に触れる機会もあった。1月上旬、ともに90代の夫婦の長寿を祝う会を取材したときのこと。会場の旅館で夫婦は、幼いひ孫など大勢の親族に囲まれて幸せそうだった。

 年頭に接した高齢者の明と暗。社会のどこを工夫すれば明るさを広げられるのか。今年も取材課題として探っていきたい。 (西山忠宏)

=2018/01/27付 西日本新聞朝刊=

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