攻撃ヘリか戦闘ヘリか

 攻撃ヘリか戦闘ヘリか。佐賀県神埼市の住宅に墜落した陸上自衛隊のヘリコプターAH64Dの表記が報道機関で割れている。本紙は頭文字A(Attack)の字義通り攻撃ヘリ。同じ機種でも米軍なら攻撃ヘリ、自衛隊機は戦闘ヘリと書く新聞もある。

 陸上幕僚監部に尋ねると「戦闘ヘリです」と即答された。ある幹部自衛官は「憲法9条に基づく専守防衛の観点から、自衛隊は長年『攻撃』という表現を避けてきた」と解説する。平和国家の国是を守るため言葉にこだわり、自らブレーキをかけてきたのだとすれば、頼もしく思う。

 一方、政府は新年度予算案で過去最大の防衛費を計上。長距離巡航ミサイル導入、ヘリ搭載型護衛艦の戦闘機搭載空母への改修案など攻撃力強化に前のめりだ。専守防衛をなし崩しにせぬよう、言論の府はブレーキを利かせられるか。五輪に沸く平昌(ピョンチャン)だけでなく、国会が続く永田町からの中継も見たい。 (坂本信博)

=2018/02/21付 西日本新聞朝刊=

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