「(福岡県)赤村に巨大前方後円墳?」

 「(福岡県)赤村に巨大前方後円墳?」。20日の本紙筑豊版に、こんな見出しの記事を掲載した。同県田川地域の古代史ファンでつくる研究会は数年前から、航空写真で見た鍵穴型の丘陵地に注目し、調査を続けてきた。全長約450メートルは国内屈指で、後円部の直径約150メートルは、魏志倭人伝にある卑弥呼の墓「径百余歩」と合致するという。

 最初にこの話を聞き、思い浮かんだのは独の考古学者ハインリッヒ・シュリーマン(1822~90)。ギリシャ神話に登場する伝説の都市トロイアを発掘、実在を証明した人物だ。古代への情熱が隠れた歴史を掘り起こした。

 赤村の丘陵地は民有地のため発掘調査は行われておらず考古学的な裏付けはない。田川地域の自治体の文化財担当者らも一様に「自然の地形」と否定する。荒唐無稽な話と受け取られがちだが、謎である分、仮説には魅力もある。真偽が判明する日が来るのか期待したい。 (吉丸宣孝)

=2018/03/26付 西日本新聞朝刊=

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