福岡県糸島市役所で先日

 福岡県糸島市役所で先日、九州大の専門家が市の助成金を使って地域課題を研究した成果を発表した。テーマは市天然記念物指定へ向けた巨木調査など五つ。市民には身近なテーマで関心も高かった。

 里山保全に関する研究もその一つ。市北部にある可也山北側の山林の管理状況、地元住民や登山者の意識調査まで実施し、私有林で不良木が多い実態を浮かび上がらせた。共同で管理する集落林に比べて、子や孫に管理を引き継がせることへのためらいが強いことも分かったという。

 興味深かったのは、登山者の4割が作業や協力金などで里山保全活動へ参加したいと答えたこと。そして、3割弱が連絡先を提供したことだ。これを受けて農学研究院の佐藤宣子教授のグループは、登山者を巻き込んだ里山保全を提言し、課題解決への道筋を示した。「大学の知」が研究室から飛び出した。他地域にも使えるモデル事例となってほしい。 (日高三朗)

=2018/06/07付 西日本新聞朝刊=

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