梅雨の晴れ間に、熊本県八代市坂本町の球磨川で

 梅雨の晴れ間に、熊本県八代市坂本町の球磨川でゴムボートの川下り「ラフティング」を体験した。荒瀬ダム跡を通る約10キロのコース。3月に完了した国内初のダム撤去で湖底からよみがえった川の体験に心が躍った。

 流れから見上げる風景は初めて見たように新鮮だ。護岸や橋脚に残るダム湖の湖面の跡が、はるか頭上にある。あちこちでアユが跳ねる。清流が戻った川に飛び込み、あおむけに浮かび、流れのある瀬では、ボートをわざと小岩にぶつけたり、全員の協力でぐるぐると回転させたり…。ダム撤去によって川と人の交わりが戻ったことを実感する。

 ガイドをしてくれた溝口隼平さん(36)は川の再生に関わりたい一心で県外から移住した。ゴール近くの道の駅では、住民たちによるアユ料理店が7月、2年目の開店を迎える。高齢化率54%、過疎化も進むが、ダム撤去の先進地として町再生への挑戦が始まっている。 (宮上良二)

=2018/06/13付 西日本新聞朝刊=

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