高齢化が著しい地域の課題を探ろうと

 高齢化が著しい地域の課題を探ろうと福岡市の中心部から離れた早良区南部を定点観測し、生活面で連載した。頭が下がるのは1人暮らしのお年寄りたちの奥ゆかしさだ。

 最近、車を手放した男性(88)は路線バスが約2時間に1本の山麓に住む。外出するたび近所の人から「車で送ります」と声を掛けられるのが「心苦しくて…」、出歩くのを控えるようになった。急な坂道に一戸建てが並ぶ丘陵地の団地。ボランティアが昨年から週1回、店まで車で買い物の送迎をしているものの、「申し訳ない」と遠慮する女性たちも少なくないという。

 財政難で公助が追い付かないとされる中、何とか人の手を借りぬようにと歯を食いしばり、黙して語らぬ住民たち。「善意頼み」の支え合いにもいつか限界は来るだろう。

 来春は統一地方選。この秋から身近な首長選挙も続く。高齢期を迎えたまちの将来をどう描くのか、為政者たちにぜひ聞きたい。 (三宅大介)

=2018/08/18付 西日本新聞朝刊=

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