東京から佐賀に転勤し、九州電力玄海原発を家族で見に行った

 東京から佐賀に転勤し、九州電力玄海原発を家族で見に行った。東京でエネルギーを担当していたが、玄海原発を近くで見たことがなかったからだ。妻の言葉にはっとした。「原発って小さいね」

 私が東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)や福島第1原発を間近で見たときと、全く同じ感想だ。なぜ原発は大きいという印象があるのだろう。自らの原発像をたどると、2011年の福島第1原発事故のテレビ映像にたどり着く。

 自衛隊ヘリコプターが上空から福島第1原発に放水していた。懸命な活動にもかかわらず、制御が利かない原発に恐れを感じた。その恐れが、実物以上に原発を大きく感じさせるのかもしれない。

 事故から7年過ぎても原発不信は根強い。一方、政府は資源の乏しい日本で原発を活用する考えだ。原発ゼロを目指すのか否か。いずれの立場であっても、今ある原発と向き合うために恐れを失ってはいけない。 (入江剛史)

=2018/08/25付 西日本新聞朝刊=

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